シャーロッツヴィル (競走馬)

シャーロッツヴィル：名門の血統と輝かしい競走馬・種牡馬としての生涯

1957年、イギリスで生まれたシャーロッツヴィルは、競走馬として、そして種牡馬として、その名を歴史に刻んだサラブレッドです。その生涯を紐解いていきましょう。

華麗なる血統

シャーロッツヴィルは、名門アーガー・ハーン3世によって生産されました。アーガー・ハーン3世は、無敗の英三冠馬バーラムや名牝ムムタズマハルといった名馬のオーナーとして知られています。

父は、1946年のジョッケクルブ賞優勝馬プリンスシュヴァリエ。フランスのリーディングサイアーにも輝いた名種牡馬です。母Nooraniは、大種牡馬ネアルコの血を引く優れた牝馬で、凱旋門賞優勝馬ササフラの母でもあります。これら錚々たる血統を受け継ぎ、シャーロッツヴィルは競走馬としての才能を秘めていました。アーガー・ハーン3世の死後、所有権は息子のアリ・ハーン王子、そして孫のアーガー・ハーン4世へと引き継がれていきました。

競走馬時代の活躍

1959年にデビューしたシャーロッツヴィルは、2歳時にサンパトリック賞を制覇し、早くからその能力の片鱗を見せつけました。3歳になった1960年は、ヴィヴィアン賞を勝利すると、リュパン賞、ジョッケクルブ賞とフランスの主要競走を連勝。特にジョッケクルブ賞では2着馬に3馬身差をつける圧勝劇を演じました。

英ダービーへの出走も計画されましたが、最終的には取り消され、代わりにパリ大賞に挑戦。ロンシャン競馬場には10万人もの観客が集まる中、レースでは道中3番手から直線で突き抜け、5馬身差の圧勝で優勝しました。秋にはプランス・ドランジュ賞も制しましたが、凱旋門賞では惜しくも6着に終わりました。

種牡馬としての大成功

1960年11月、競走馬を引退したシャーロッツヴィルは、アーガー・ハーン所有のアイルランドのバリメニースタッドで種牡馬となりました。種付料は当初8000ギニーと設定されました。

種牡馬としてのシャーロッツヴィルは、大きな成功を収めます。代表産駒は、1966年のダービー馬シャーロッタウン。三冠牝馬メルドとの間に生まれたこの馬は、父の名声を高めました。他にも、オークス優勝馬ガイア、サセックスステークス優勝馬カーレモント、イタリアダービー優勝馬ボンコンテ・ディ・モンテフェルトロなど、数々の活躍馬を輩出しました。その功績から、英愛リーディングサイアーに輝いたことは特筆すべきでしょう。

シャーロッツヴィルの血を受け継ぐ

シャーロッツヴィルの血統は、母父としても大きな影響を与えました。ジョッケクルブ賞優勝馬トップヴィル、パリ大賞優勝馬ファニーホビー、フリゼットステークス優勝馬チャールストンラグなど、数多くの優秀な競走馬が彼の血を受け継いでいます。

1972年2月1日、シャーロッツヴィルは心臓疾患のため亡くなりました。しかし、その短い生涯で、競走馬、そして種牡馬として、競馬史に大きな足跡を残しました。彼の血統は現代のサラブレッドにも受け継がれ、これからもその輝きは長く語り継がれていくでしょう。

血統背景

シャーロッツヴィルの4代母Simoneの全兄には、名馬ラブレーがいます。この優れた血統背景も、シャーロッツヴィルの成功を支えた要因の一つと言えるでしょう。

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