トップヴィル

トップヴィルは、アイルランドで生まれ、フランスで調教を受けた競走馬です。名門オーナーブリーダーであるフランソワ・デュプレによって生産され、彼の死後、競馬界で名を馳せるアーガー・ハーン4世に引き継がれました。

競走成績

デビュー戦はメゾンラフィット競馬場の1200メートル戦でしたが、後のロベールパパン賞優勝馬に敗れ3着。続くシャンティイ競馬場の1400メートル戦でも、後のイスパーン賞、ジャック・ル・マロワ賞の覇者となるナディアに及ばず2着に終わります。しかし、陣営はトップヴィルの適性がより長い距離にあると判断し、サンクルー競馬場の1600メートル戦に出走。見事1着となり、3戦目にして初勝利を飾りました。その後は、ロンシャン競馬場のG3サンロマン賞（1800メートル）、G3コンデ賞（2000メートル）と連勝。距離が延びるにつれて、その強さを発揮していきました。

3歳になったトップヴィルは、初戦のG3ギシュ賞（1850メートル）を制覇。勢いに乗り、G1リュパン賞に挑戦します。ここでは、すでにG1を4勝していたアイリッシュリヴァーという強豪を相手に、2着シャープマンに4馬身差をつける圧勝劇を演じ、G1初制覇を達成。さらに、ジョッケクルブ賞（フランスダービー）も制し、フランス国内における世代最強の座を確立しました。

しかし、休養明けのニエル賞では、ジョッケクルブ賞で破ったルマルモに敗れて4着。連勝は6でストップし、凱旋門賞では17着と大敗を喫しました。このレースを最後に、トップヴィルは競走馬を引退しました。

年度別競走成績

1978年（5戦3勝）：サンロマン賞（G3）、コンデ賞（G3）
1979年（5戦3勝）：ジョッケクルブ賞（G1）、リュパン賞（G1）、ギシュ賞（G3）

種牡馬として

引退後、トップヴィルは種牡馬となりました。初年度からアイリッシュオークスを制したプリンセスパティを輩出しましたが、その後は目立った活躍馬を出すことができませんでした。後継種牡馬も苦戦し、ダンテ系の血統を復興させるには至りませんでした。

しかし、トップヴィルはブルードメアサイアーとしてその才能を開花させます。特にサドラーズウェルズ系との相性が良く、モンジューやダーレミといった名馬を送り出しました。

代表産駒

プリンセスパティ：アイリッシュオークス
サンテステフ：コロネーションカップ
ダララ：ヴェルメイユ賞（ダーレミの母）
ピストレブルー：クリテリウムドサンクルー、サンクルー大賞

ブルードメアサイアーとしての主な産駒

モンジュー：ジョッケクルブ賞、アイリッシュダービー、凱旋門賞、タタソールズゴールドカップ、サンクルー大賞、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス
ベルメッツ：キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス
イェーツ：ゴールドカップ4回、コロネーションカップ、アイリッシュセントレジャー、ロワイヤルオーク賞
ダーレミ：プリティーポリーステークス、ヨークシャーオークス、ドバイシーマクラシック

トップヴィルは、競走馬としてはもちろん、種牡馬、そしてブルードメアサイアーとして、現代競馬に大きな影響を与えた名馬と言えるでしょう。

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