シャー・アラム・サーキット

シャー・アラム・サーキット

シャー・アラム・サーキット（Shah Alam Circuit）、通称バトゥ・ティガ・スピードウェイ（Batu Tiga Speedway Circuit）は、マレーシアのセランゴール州の州都、シャー・アラムに存在したサーキットです。このサーキットは、シャー・アラム・スタジアムとフェデラル・ハイウェイの間に位置していました。

サーキットの歴史

シャー・アラム・サーキットは1968年に初めてオープンし、最初に開催されたレースはタスマンシリーズでした。このレースでは、インドネシアのドライバー、ヘンキー・イリアワンがElfin-Fordを駆り初代勝者となりました。それ以降、サーキットは1982年までマレーシアグランプリ（4輪）の開催地として知られており、フォーミュラ・アトランティックやフォーミュラ・パシフィック、フォーミュラ2といったカテゴリーでのレースが行われていました。1995年にはフォーミュラ・ホールデンのレースが最後のグランプリとなりました。

1977年にはサーキット内で悲惨な事故が発生し、6人の子供が命を落としたため、サーキットは一時閉鎖されました。その後、周囲の安全対策としてフェンスやガードレールが改良され、再オープンを果たしました。さらに1985年にはコースが改修され、新たに第11コーナーが追加された結果、全長が3.38kmから3.693kmに延長されました。この年には、世界耐久選手権も初めて開催され、ヨッヘン・マスとジャッキー・イクス組がポルシェ・962Cで勝利を収めました。

また、1990年と1991年にはスーパーバイク世界選手権も実施され、1991年から1997年にかけてはロードレース世界選手権・マレーシアGPの舞台ともなりました。この期間、特に500ccクラスではミック・ドゥーハンが7年間で4回もの優勝を果たしました。その後、1998年からはジョホール・サーキット、さらにセパン・サーキットへと開催地が変更されました。

2003年、サーキットはスランゴール州政府から土地開発業者へと売却され、その結果取り壊されることとなりました。跡地には「D'Kayangan」という名の宅地開発が進められました。

サーキットの設備概要

シャー・アラム・サーキットは143エーカーの広大な敷地を持ち、ピットは57台分あり、そのうち42台はコンクリート製、15台は木製のものでした。観客の収容数は、屋根付きスタンドが8,000人、屋根なしスタンドが18,000人を上限としていました。コース全長は3.38kmから3.69kmで、14のコーナー（左回りが4、右回りが10）を有し、最長ストレートは600mの長さでした。また、出入口は3つ設けられていました。

このように、シャー・アラム・サーキットはモータースポーツの重要な舞台として多くの名勝負を生み出し、その歴史は今もファンの記憶に残っています。

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