シューカツ屋

シューカツ屋

『シューカツ屋』（シューカツや）は、NHK福井放送局が手掛けた「福井発地域ドラマ」として、NHK BSプレミアムにて2020年2月26日に放送されたテレビドラマです。国立大学の中でも長年にわたりトップクラスの就職率を誇る福井大学を題材に、一風変わったやり方で学生の就職活動を支える支援員たちの熱意と奮闘を描いた、心温まるコメディ作品となっています。主演は俳優の水川あさみが務めました。

撮影は2019年秋、9月25日から10月7日頃にかけて、作品の舞台となる福井大学文京キャンパス内に特別に設えられたセットのほか、福井市内の各地で敢行され、オールロケで制作されました。

あらすじ

物語の中心となるのは、「福井国立大学」に勤める30代手前の職員、流川美野里。私生活では失恋の痛手を抱え、新たな出会いを求めて婚活に励む日々を送っていましたが、思わぬ人事異動により、それまでの経理課から就職支援室へと配属され、彼女の日常は大きく変化します。

異動先の就職支援室には、「シューカツ屋」と呼ばれる個性豊かなプロフェッショナル集団が集結していました。彼らは「どんな学生も置いていかない」という揺るぎない信念のもと、内定を得られずに悩む学生たちに対し、時に大胆ともいえる手厚いサポートを提供します。学生の潜在能力を見出すための丁寧なカウンセリング、企業とのマッチングを図るためのバスツアー企画、そして内定が決まった際の盛大なくす玉での祝福など、その支援は時に「おせっかい」に映るほど熱く、細やかなものでした。

当初、美野里はそうした独特な職場環境に戸惑いを感じ、馴染めずにいましたが、就職支援室の型破りな室長に背中を押されるうちに、次第に学生たちの支援に心を傾けていくようになります。中でも、就職活動そのものに希望を見失ってしまった学生、植田直成へのサポートは特に困難を極めます。美野里は彼に「あなたらしい生き方を見つけよう」と懸命に働きかけ、様々なアプローチを試みる中で、いつしか自分自身の生き方や将来についても深く考え始めるようになります。そして、学生との関わりを通じて成長した美野里は、やがて自らの人生を賭けた大きな一歩を踏み出すことになります。

登場人物

主要人物

流川美野里（演：水川あさみ）：本作の主人公。福井国立大学の職員で、当初は経理課に勤務していましたが、就職支援室長に見出され、強引に就職支援室へ異動させられます。最初は自信がありませんでしたが、学生を担当する中で仕事にやりがいを見出していきます。
叶野仁志（演：橋本じゅん）：就職支援室長。福井大学で「名物シューカツヤ」として知られています。以前は大手企業の人事部門で人員整理に携わり、苦悩した経験を持ちます。
植田直成（演：上川周作）：就職活動中の学生。なかなか内定を得られず、就活に消極的になっています。
花岡真実（演：白石聖）：就職活動中の学生。
内村佑（演：篠田諒）：就職活動中の学生。

その他の人物

隆司（演：片山享）：美野里の元恋人。
長谷部徹（演：田上晃吉）：美野里の同僚職員。
安藤理恵（演：高橋愛）：美野里の親しい友人。福井市片町でスナックを経営しています。
植田道久（演：津田寛治）：植田直成の父親。繊維会社「嶺北繊維」の社長を務めています。
木村幹江（演：かとうかず子）：婚活支援を行う「縁結びさん」。美野里の相談相手です。
山岡（演：バッファロー吾郎A）：地元の機械メーカーの採用担当者。

スタッフ

作：小山正太
音楽：堀口純香
演出：安川晴太（NHK福井放送局）
制作統括：宮本晶樹（NHK福井放送局）
プロデューサー：梶原登城、三善信一郎（NHK福井放送局）
* 制作・著作：NHK福井放送局

本作は、福井大学、福井県、福井市、福井商工会議所、ふくい農業カレッジなど、多くの機関の協力を得て制作されました。

• ---

もう一度検索