シリュスデゼーグル

シリュスデゼーグル：フランスを代表する名馬の軌跡

シリュスデゼーグル（2006年生まれ）は、フランスで生産・調教された競走馬です。クラシック競走への出走資格がないハンデを負いながらも、G1競走を含む数々の重賞レースで勝利を収め、フランス競馬史に名を刻みました。

華麗なるデビューと重賞戦線への道

2008年、シャンティイ競馬場でデビュー。当初は勝利から遠ざかりましたが、地道な努力を重ね、2009年には重賞初挑戦となるプランスドランジュ賞（G3）を制覇。続くコンセイユドパリ賞（G2）でも圧勝し、その実力を証明しました。年末には香港ヴァーズに挑戦するも、惜しくも5着に終わりました。

挑戦と成長の2010年

2010年は、リステッド競走やG3競走で着実に勝利を重ね、G2競走のドラール賞を制覇。ジャパンカップにも遠征しましたが、9着という結果に終わりました。この年は、自身の持ち味である重馬場での強さを発揮するレースが目立ちました。

G1制覇への道標：2011年

2011年は、エクスビュリ賞、ガネー賞など主要レースで上位入賞を繰り返しながら、G1競走初勝利を目指して挑戦を続けます。イスパーン賞では強豪ゴルディコヴァに惜敗するも、続くサンクルー大賞ではサラフィナに僅差で敗れ2着。しかし、ヴィシー大賞、ゴントービロン賞、ドーヴィル大賞と3連勝を達成。そして、チャンピオンステークス（G1）で念願のG1初制覇を果たしました。この年は、38戦目にして悲願達成という、ドラマチックな一年となりました。

ドバイ制覇と栄光の2012年

2012年は、ドバイシーマクラシック（G1）でG1競走2勝目を達成。続くガネー賞（G1）でも圧勝し、G1競走連勝を果たしました。しかし、イスパーン賞では2着、さらにドーピング問題により英国での出走がキャンセルとなるなど、波乱の年となりました。チャンピオンステークスでは強豪フランケルに敗れ2着。香港カップへの遠征も、左前脚の故障により断念しました。

逆境を乗り越えて：2013年以降

2013年は、不振に陥るも、ラクープドメゾンラフィットで復活の勝利。ドラール賞でも優勝し、チャンピオンステークスに挑むも、惜しくも2着に終わりました。

2014年は、ドバイシーマクラシックでジェンティルドンナに敗れるも、ガネー賞、イスパーン賞、コロネーションカップとG1競走3連勝という快挙を達成しました。8歳にしての快挙は、周囲を驚かせました。

2015年には、ガネー賞で連覇を果たしましたが、その後は勝ちきれないレースが続きました。

引退とその後

2016年、靭帯の故障により現役を引退。数々の栄光を手にした名馬は、クリストフ・スミヨン騎手の元で余生を送っています。

まとめ

シリュスデゼーグルは、決して順風満帆な競走生活を送ったわけではありませんでした。幾度となく挫折を経験しながらも、持ち前の強さと粘り強さで、数々の偉業を達成しました。その輝かしい戦績は、多くの競馬ファンに感動と勇気を与え続けています。彼の物語は、努力と挑戦の大切さを教えてくれる、最高の物語と言えるでしょう。彼の血統背景もまた、その成功の要因の一つとして注目に値します。父イーヴントップは障害競走で活躍した種牡馬であり、シリュスデゼーグルはその父の産駒の中で、平地競走で最も成功した馬となりました。母方の血統も優れたものであり、彼の才能は、血統的にも裏付けられています。シリュスデゼーグルの活躍は、フランス競馬界、そして世界競馬界に大きな足跡を残しました。彼の名前は、これからも長く語り継がれていくことでしょう。

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