シルトプレ

シルトプレ：地方競馬を代表する名馬の軌跡

2019年4月29日生まれの競走馬シルトプレ（欧字名：S'il Te Plait）は、日本の地方競馬史に名を刻むサラブレッドである。その輝かしい戦績とドラマチックなキャリアは、多くの競馬ファンを魅了し続けている。馬名の意味はフランス語で「お願い」。その名にふさわしく、彼は関係者やファンに幾度も勝利という喜びを届けてくれた。

黎明期：才能の開花と試練

2020年10月、北海道オータムセールにて原久美子氏に594万円で落札されたシルトプレは、2021年7月1日、フレッシュチャレンジでデビューを飾ると初勝利を手にした。しかしその後、担当調教師の林和弘氏の急逝という悲劇に見舞われ、櫻井拓章厩舎へ転厩することとなる。転厩による環境の変化を乗り越え、重賞初挑戦となった同年10月の鎌倉記念では、先団の外目から直線で抜け出し、見事重賞初制覇を達成した。続く全日本2歳優駿では、スタート直後のアクシデントにも屈せず5着と健闘を見せるなど、その潜在能力の高さを示した。

飛躍の3歳シーズン：北海道三冠への挑戦

3歳シーズンは、船橋の米谷康秀厩舎、そして北海道の米川昇厩舎と転厩を繰り返しながらも、シルトプレは着実に成長を遂げていく。北海道三冠初戦となる北斗盃では、鋭い末脚で逃げ馬を交わし重賞2勝目を獲得。続く北海優駿でも勝利を収め、二冠を達成した。しかし、三冠制覇がかかった王冠賞では、エンリルに8馬身差をつけられて2着に敗れ、三冠達成は叶わなかった。それでも、10月のダービーグランプリを制覇し、重賞4勝目を飾るなど、その年の活躍は目覚ましいものがあった。年末の道営記念では惜しくも2着に終わったものの、北海道二冠を含む重賞3勝と2度の2着という好成績を収め、NARグランプリ3歳最優秀牡馬、ホッカイドウ競馬年度代表馬に選出された。

4歳以降：中央競馬への挑戦と地方での活躍

4歳シーズンは、コスモバルク記念で重賞5勝目を飾る快進撃を見せる。その後、中央競馬の巴賞に挑戦するも最下位に終わるなど、中央競馬の壁の高さも痛感させられた。しかし、地方競馬に戻ると、道営記念で重賞6勝目を挙げた。5歳シーズンは、Jpn1・川崎記念7着、コスモバルク記念3着など、中央と地方を跨いでの挑戦を続けた。エルムステークスでは前年を上回る4着と健闘を見せるなど、中央競馬でもその実力の一端を垣間見せるレースを展開。その後、佐賀競馬場・真島元徳厩舎に移籍し、新たな挑戦を続けている。

血統と未来

シルトプレの叔父には、ステイヤーズステークス優勝馬エアジパングがいる。その血統背景も、彼の活躍を支えていると言えるだろう。彼の今後の活躍、そして地方競馬界への更なる貢献に期待がかかる。彼の競走成績は、JBISサーチ、netkeiba.com、地方競馬全国協会などで確認できる。

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