シンガポール地下鉄C151形電車

シンガポール地下鉄C151形電車

シンガポール地下鉄C151形電車は、シンガポールMRTの開業当初から使用されている通勤形電車です。1987年の開業以来、シンガポールの人々の足として活躍を続けています。製造は川崎重工業を中心とした日本企業連合が行い、日本車輌製造、東急車輛製造、近畿車輛が参加しました。1986年から1989年にかけて合計396両が納入されました。

車両概要

C151形電車は、東西線と南北線で運用されています。全車両が2009年までに車体更新を受けており、内装や外観が大きく変更されています。外観は白色を基調としたデザインで、シンガポール地下鉄C751B形電車に似た印象を与えます。

内装

客用扉は両開き式で、片側4つ設置されています。扉部分にはスタンションポールが設置されています。吊り革は東京メトロなどで採用されている三角形のものが使用されています。座席はプラスチック製のロングシートです。車内案内表示器は設置されていませんが、自動放送による案内が行われます。車体はアルミ製のダブルスキン構造となっています。

編成

通常は2M1Tの3両ユニットを2つ連結した6両編成で運行されています。編成はTc - M - Mc - Mc - M - Tcとなっており、付番は4桁の数字で、千の位が号車番号、その他がユニット番号を表しています。例えば、33番ユニットと34番ユニットの編成は、3033 - 1033 - 2033 - 2034 - 1034 - 3034となります。

更新工事

2009年までに全396両が大規模な更新工事を受けました。この更新工事には1億4270万シンガポールドルが投じられました。更新内容は多岐にわたり、座席や内装の変更、車椅子スペースの設置、車内情報設備の導入などが含まれます。

更新後の変更点

• - 外観: 車体色がアルミ色から白色ベースに変更され、C751B形電車に似たデザインになりました。
• - 座席: 座席の色が変更され、1,6両目は赤色、2,5両目は青色、3,4両目は緑色になりました。各座席の両端2席分は濃い色になり、優先席として区別されています。また、座席幅が43cmから48cmに広がり、1席あたりの定員が9人から7人に減少しました。これにより、立って乗るスペースが拡大されました。

VVVF化

2015年より、制御装置をチョッパ制御からVVVF制御へ換装する工事が行われています。VVVF制御装置には東芝製の1C1M制御のものが採用され、モーターには同社製の永久磁石同期電動機（PMSM）が使用されています。

参考文献

• - Mass Rapid Transit System : Proceedings of the Singapore Mass Rapid Transit Conference, Singapore 6-9 April, 1987 (1987), Mass Rapid Transit Corporation (MRTC) and Institution of Engineers Singapore (IES), ISBN 9971-84-636-5

外部リンク

• - 川重製品案内

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