シーデビル (潜水艦)

USS Sea Devil (SS-400)

USS Sea Devil（シーデビル）は、アメリカ海軍の潜水艦として1944年に就役したバラオ級の艦船です。この艦艇は、オニイトマキエイやミツクリエナガチョウチンアンコウなどの海洋生物を由来に名付けられました。退役後、5年を経て、スタージョン級原子力潜水艦の16番艦として2代目が就役しました。

艦歴

シーデビルは1943年11月18日にメイン州キタリーのポーツマス海軍造船所で起工し、1944年2月28日に進水。艦長ラルフ・E・スタイルズ中佐の指揮の下、1944年5月24日に就役しました。入水後は整調訓練を行い、同年7月には真珠湾に到着。第281潜水艦部隊に加わり、最初の哨戒の準備を進めました。

第1の哨戒（1944年9月 - 10月）

9月3日、シーデビルは初の哨戒任務で日本近海に向かいます。9月15日には本州沖で敵艦と接触しましたが、荒天のため攻撃には至らず。翌日には、潜水艦「伊364」に出会い、4本の魚雷のうち2本を命中させる成果を上げます。この成功により、シーデビルは日本の補給線に影響を与えることに成功しました。

第2の哨戒（1944年11月 - 12月）

11月19日から再度の哨戒を開始。12月1日にミ29船団を発見し、命中することはできなかったものの、数隻の商船を撃沈しました。また、12月4日には中国大陸からのB-29の情報を受け取り、強化された監視活動を展開しました。

第3の哨戒（1945年2月 - 4月）

1945年2月7日、シーデビルは東シナ海方面へ向かいます。3月には商船に対する攻撃を行い、タモ51船団の中から3隻の商船を撃沈する成果を収めました。さらに、海兵隊機乗員の救出任務にも従事し、勇敢な活動を展開しました。

第4の哨戒（1945年5月 - 7月）

5月30日には新たな哨戒任務に向かい、6月には貨物船「若宮山丸」を撃沈。その後、済州島周辺での諜報活動やパイロットの救助に取り組みました。シーデビルは救助活動を経て、54日間の任務を終えて帰還しました。

第5の哨戒（1945年8月 - 9月）

8月9日の第5回目の哨戒で、シーデビルは日本の降伏の報を受け、機雷処理に従事。その後スービック湾に戻り、戦後の新しい任務に取り組みました。シーデビルは、第二次世界大戦で5つの従軍星章を受けるなど、その功績を多くの人々に認知されました。

戦後の活動

1945年以降、シーデビルはスービック湾で訓練任務に従事しました。1946年には真珠湾に戻り、オーバーホールを行いました。1951年3月には再就役し、朝鮮戦争に際して新たに任務を行います。以降も様々な任務に従事し、数回の就役と退役を繰り返し、1964年には最終的に退役しました。舟は1964年に南カリフォルニア海域での標的艦として処分され、その歴史を終えました。

USS Sea Devilは、戦争の歴史に名を刻む艦艇として、数多くの哨戒任務を果たし、その勇敢な行動は多くの人々に記憶されています。

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