ジェイアールバス関東東京支店

JRバス関東東京支店：日本最大級の高速バス拠点

JRバス関東東京支店は、東京都江東区塩浜に位置する、JRバス関東の基幹営業所です。同社の本社機能も併設しており、日本最大級規模を誇る高速バス拠点として、重要な役割を担っています。2023年4月1日現在、高速バス車両91台、貸切バス車両5台など、合計96台の車両が配置されています。

抜群のアクセスと広大な敷地

東京支店は、越中島貨物駅の跡地の一部を利用して建設されました。JR東日本東京レールセンター、東京資材センター、東京地下鉄深川車両基地といった主要施設に囲まれた立地です。東側は運河に面し、東南角に唯一の進入路があるという、特徴的な環境にあります。敷地内には、タイムズの予約制バス専用駐車場も設置され、車両の管理にも配慮が行き届いています。最寄りのバス停は、東京地下鉄総合運動場、新東京郵便局、東陽橋南（都営バス）です。

多様な路線と車両、充実の設備

東京支店は、JRバス関東最大の支店として、乗務員仮眠所も備えています。2021年9月には、渋谷区代々木にあった本社もこの支店に移転し、ジェイアールバステック本社、東京バス管理所、東京事業部、社員食堂「しおはまダイナー」と併設されています。

運行する路線は多岐に渡り、昼行・夜行高速バス、東京港フェリーターミナル線、竹芝水素シャトルバス、貸切バスなど、幅広い輸送ニーズに対応しています。車両も二階建てバスから燃料電池バス「SORA」、マイクロバスまで多種多様で、他支店車両の点検・整備もここで行われています。特に、東名高速線、ドリーム号など長距離路線の運行においては、最重要拠点としての役割を担っています。

スカニアとの連携強化と他社との協業

近年、スカニア社製の二階建てバス導入が増加したことに伴い、東京支店はスカニア社の指定ディーラーとなり、整備・修理、部品販売といったサービスを提供しています。また、アルテック株式会社と提携し、トルコKARSAN社製の小型電気バスの点検整備にも協力しています。

効率的な車両・乗務員運用

東京支店は、かつて第一課（東名・京阪神方面のドリーム号担当）と第二課に分かれていましたが、現在は支店ごとの独立採算制から、より機動的な運用体制へと移行しています。車両とドライバーの所属が一致しない便もあるなど、需要や効率性に合わせて柔軟な運用を行っています。共同運行会社の大半もこの支店に入庫するため、かつては近隣に車両基地を設けていましたが、現在はバスタ新宿発着便の一部を新宿近辺の他社車庫を借りて対応しています。また、2018年には三ヶ日営業所が東名三ヶ日支店に昇格するなど、組織体制も強化されています。

沿革と歴史

東京支店の歴史は古く、1969年に東京都墨田区横網に国鉄関東地方自動車局東京自動車営業所として開設されました。その後、両国国技館建設に伴い現在地に移転。国鉄分割民営化、JRバス関東への分社化を経て、1989年には東京営業支店、1992年には東京支店と改称されました。2017年には新社屋建設、2020年には本社移転、IT点呼支援システム導入、2020年10月には「JR竹芝水素シャトルバス」運行開始など、常に変化と進化を続けています。

多様な車両と運行実績

東京支店には、様々な種類のバスが所属しています。過去にはネオプラン製の大型二階建てバスなども運行していましたが、現在は日野・セレガを主力とし、三菱ふそう・エアロキング、スカニア・インターシティDDなどの二階建てバスも保有しています。また、燃料電池バス「SORA」による水素シャトルバス運行も担当しています。 車両の老朽化や新型コロナウイルス感染症拡大の影響による運行減便などを経て、車両数は削減されましたが、それでも多種多様な車両が配置され、常に最新の車両技術にも対応しています。

特記事項

夜行便の多さから、到着車両の整備はジェイアールバステックに委託されています。また、東京駅やバスタ新宿からの回送業務、乗務員送迎なども委託されています。かつては深夜急行バスなども運行しており、まさに「眠らない営業所」として知られています。

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