ジェイムズ・ケンパー

ジェイムズ・ローソン・ケンパー：南北戦争の南軍将軍とバージニア州知事

ジェイムズ・ローソン・ケンパー（1823年6月11日 - 1895年4月7日）は、南北戦争における南軍の将軍であり、後にバージニア州知事を務めた弁護士です。彼は戦争の最中、特にゲティスバーグの戦いでの活躍が知られています。ケンパーは、南軍の中で唯一の職業軍人ではない旅団長として注目を集めました。彼の生涯には、戦争、政治、家族の歴史が深く組み合わさっています。

初期の人生と教育

ケンパーはバージニア州マディソン郡にて、ウィリアムとマリア・E・アリソンの間に生まれました。彼の兄はケンパー士官学校の創設者フレデリック・T・ケンパーです。彼の祖父はアメリカ独立戦争の際にジョージ・ワシントン将軍の参謀を務めていましたが、ケンパー自身は軍事訓練を受けていませんでした。1842年にはワシントン大学（現：ワシントン・アンド・リー大学）を卒業し、弁護士としての道を歩み始めました。

1887年、彼はアメリカ陸軍に入隊し、大尉として第1バージニア歩兵連隊に所属しましたが、戦争の勃発時には実戦には出かけることがありませんでした。その後、バージニア民兵隊の准将に昇進し、1853年には州議会議員に選出されました。ここで彼は州兵の軍備を強く主張し、1861年には州議会議長に就任しました。

南北戦争での活躍

南北戦争が始まると、ケンパーは南軍に参加し、1862年には第7バージニア歩兵連隊を指揮しました。彼は数々の戦場での戦闘に参加し、特に第一次ブルランの戦いでの功績が知られています。セブンパインズの戦いでは勇敢な行動を見せ、昇進を果たしました。また、二度目のブルランの戦いでも目覚ましい戦果を上げ、北軍に大きな損失を与えました。

1863年のゲティスバーグの戦いでは、ピケットの突撃に参加しました。この戦いで彼は短期間の休息後に旅団長に戻り、その役割を全うしました。彼は勇気を振り絞って兵士たちを前進させようとし、見事な指揮をしましたが、最終的には北軍の捕虜となる不運に見舞われます。

戦後の活動

ゲティスバーグでの捕虜生活から解放された後、ケンパーはバージニア州の予備役軍を指揮しつつ、1864年に少将に昇進しました。彼はゲティスバーグでの重傷が影響し、戦後は長い間健康を害し続けました。1874年から1878年にかけてはバージニア州知事を務めるなど、再び政治の舞台に立ちました。彼は歴史家たちから評価される一方で、保守派としての立場を確立し、南部の政治に影響を与えました。

最期と文化的影響

ケンパーは、オレンジ郡のウォルナットヒルズで79歳で死去し、家族墓地に埋葬されました。彼の生活と業績は、1993年の映画『ゲティスバーグ』やその続編『神と将軍』において俳優ロイス・D・アップルゲイトによって描かれ、多くの人々に再評価されています。彼の功績は今も南北戦争の歴史において語り継がれています。

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