ジェイ・エム・エス

株式会社ジェイ・エム・エスの概要と歴史

株式会社ジェイ・エム・エス（JMS CO., LTD.）は、広島県に本社を置く医療機器の開発・製造・販売を行う企業です。特に、輸液、輸血、透析用の使い捨て医療器具に注力しており、AVF針（透析用針）では世界的なシェアを誇ります。

創業理念は「かけがえのない生命のために」であり、医療の安全性や効率化、病に苦しむ方々の生活の質の向上を目指しています。2023年10月20日には東京証券取引所のスタンダード市場に上場し、株式市場においても存在感を示しました。

また、広島市中区にある複合文化施設「アステールプラザ」の命名権を取得し、施設名を「JMSアステールプラザ」と改称しました。この命名権契約は2020年に更新され、2030年まで続きます。

歴史の歩み

ジェイ・エム・エスの歴史は1965年にさかのぼります。その年、創業者の土谷太郎氏が広島県に株式会社日本メディカル・サプライを設立し、医療機器の製造・販売を開始しました。1965年には、本社工場である大野工場も竣工し、医療機器の基礎が築かれました。

1970年代には広島県に三次工場や島根県に出雲工場を設立し、生産拠点を増強。1990年代には海外へも進出し、シンガポール、アメリカ、ドイツ、中国などに複数の子会社を設立しました。特に、1994年には社名を現在の「株式会社JMS」に変更しました。2000年には東京本社を設置し、二本社体制に移行しました。

主要製品

ジェイ・エム・エスが取り扱う製品は多岐にわたります。輸液・栄養領域では輸液セットや輸液ポンプ、注射器やディスポ針などを製造・販売しています。また、透析領域では透析用コンソールやAVF針、人工腎臓用血液回路などがあり、外科治療の分野でも人工心肺装置や血管造影用カテーテルといった製品を提供しています。

医療用手袋やマスクなどの不織布製品も取り扱い、さらに血液成分分離バッグや再生医療関連製品など、幅広いニーズに応える製品群を揃えています。これらの製品は、医療現場での安全性と効率を高め、患者のQoL（生活の質）向上に貢献しています。

拠点とグローバル展開

東京本社と広島本社を中心に、三次工場や出雲工場、千代田工場など国内に複数の工場を持つほか、海外にも多くの子会社を構えています。シンガポール、中国、アメリカ、韓国、インドネシア、フィリピン、タイなど、国際的なネットワークを築くことで、多様な市場に応じた製品を提供しています。

日本国内外での販売戦略を成功裏に展開し、医療機器のグローバルプレイヤーとしての地位を確立しています。今後も、医療機器市場における技術革新および商品開発を進め、社会への貢献を続けていくことでしょう。

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