ジェフ・マローン

ジェフ・マローン：NBAを彩ったスコアリングガード

ジェフリー・ナイジェル・マローン（Jeffrey Nigel Malone、1961年6月28日生まれ）は、アメリカ合衆国の元プロバスケットボール選手であり、指導者としても活躍しました。身長193cm、体重93kgの体格で、主にシューティングガードとしてプレーしました。

大学時代：ミシシッピ州立大学での輝かしい記録

アラバマ州モービルで生まれたマローンは、ミシシッピ州立大学に進学し、そこで目覚ましい活躍を見せました。彼は通算2,142得点という学校記録を樹立し、その名前を大学の歴史に刻みました。特に4年次には、平均26.8得点を挙げるという圧倒的なパフォーマンスで、カンファレンスの年間最優秀選手に選ばれるなど、その才能をいかんなく発揮しました。

NBAキャリア：ワシントン・ブレッツでの躍進

1983年、マローンはNBAドラフトにおいて全体10位という高い評価を受け、ワシントン・ブレッツに入団しました。ルーキーイヤーには、シックスマンとして平均12.1得点を記録し、オールルーキー1stチームに選出されるなど、そのポテンシャルの高さを証明しました。シーズン中には、デトロイト・ピストンズ戦で、試合時間残り1秒にスリーポイントシュートを決め、チームを劇的な勝利に導きました。このショットは、NBA史に残るクラッチプレーとして、今でも語り継がれています。

3年目の1985-86シーズンからは、不動の先発として活躍し、チームトップの平均22.4得点を記録し、自身初のオールスター出場を果たしました。翌1986-87シーズンも平均22.0得点を挙げ、2年連続でオールスターに選出されるなど、リーグを代表するスコアリングガードとしての地位を確立しました。しかし、プレーオフではデビューから5年連続で1回戦敗退を喫するなど、チームとしての苦戦が続きました。

1989-90シーズンには、キャリアハイとなる平均24.3得点を記録しましたが、チームの衰退は止まらず、マローンはこの年限りでユタ・ジャズにトレードされました。ブレッツで記録した通算11,083得点は、球団史上3位の記録となっています。

ユタ・ジャズ、フィラデルフィア・76ers、マイアミ・ヒートでの活躍

ジャズでは、カール・マローン、ジョン・ストックトンといった名選手たちと共に、オフェンスの中心を担いました。移籍1年目の1990-91シーズンには、リーグ2位のフリースロー成功率.917を記録するなど、高いシュート力を見せつけました。翌1991-92シーズンには、平均20.2得点の好成績を残し、球団史上初となるカンファレンス決勝進出に大きく貢献しました。

1994年には、ジェフ・ホーナセックとの交換でフィラデルフィア・76ersに移籍し、1995-96シーズン途中で76ersを解雇され、シーズン終了までマイアミ・ヒートに移籍しました。その後は、ギリシャのプロリーグで短期間プレーした後、1997年に現役を引退しました。

NBAでの通算成績は、905試合に出場し、17,231得点（平均19.0得点）を記録しました。

引退後：指導者としてのキャリア

引退後、マローンはNBA下部組織であるDリーグなどでヘッドコーチとして指揮を執り、後進の育成に尽力しました。

その他

バラク・オバマ政権で司法長官を務めたエリック・ハンプトン・ホルダーの妻は、マローンの叔母にあたります。

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