ジェフ・リアドン

ジェフ・リアドン：伝説のクローザー

ジェフ・リアドン（Jeffrey James Reardon）は、1955年10月1日生まれ、アメリカ合衆国マサチューセッツ州出身の元プロ野球選手。右投右打の投手として、主にリリーフで活躍し、「The Terminator（ターミネーター）」の愛称で親しまれました。

プロ入りからエクスポズ時代

1979年、ニューヨーク・メッツでメジャーデビュー。当初は中継ぎとしての起用が中心でしたが、1981年途中にモントリオール・エクスポズ（現ワシントン・ナショナルズ）へ移籍。エクスポズでは、1982年からクローザーに定着し、11年連続で20セーブ以上を記録する安定感を見せました。

1985年には、ナショナル・リーグ最多となる41セーブを挙げ、最優秀救援投手賞を受賞。オールスターにも初選出されるなど、リーグを代表するクローザーとしての地位を確立しました。1986年にも35セーブを記録し、2年連続でオールスターに出場。同年秋には、メジャーリーグオールスターの一員として来日も果たしました。

ミネソタ・ツインズでのワールドチャンピオン

1987年、ミネソタ・ツインズに移籍。31セーブを挙げ、チームのワールドシリーズ制覇に大きく貢献しました。特に、ワールドシリーズ最終戦となった第7戦ではセーブを記録し、胴上げ投手となるなど、その存在感を示しました。翌1988年には、42セーブを記録し、3度目のオールスター出場を果たし、両リーグでの40セーブ達成は史上初の快挙でした。

レッドソックス、ブレーブス、カブス、ヤンキース時代

1990年には、ボストン・レッドソックスに移籍。1991年には40セーブを記録し、4度目のオールスター出場を果たし、異なる3チームでの40セーブ達成も史上初でした。1992年6月には、ローリー・フィンガーズが保持していたMLBの通算セーブ記録を更新する342セーブを達成しました（翌年、リー・スミスに更新されました）。

シーズン終盤には、アトランタ・ブレーブスに移籍し、トロント・ブルージェイズとのワールドシリーズに出場。しかし、第2戦でエド・スプレイグに逆転2点本塁打を打たれセーブに失敗。チームも敗れました。その後、シカゴ・カブス、ニューヨーク・ヤンキースと渡り歩きましたが、かつての輝きを取り戻すことはできず、1994年に現役を引退しました。

引退後

通算880試合登板は、2012年終了時点でMLB歴代30位。先発経験が一度もない投手に限定すれば、歴代7位となります。また、通算367セーブは、2012年終了時点で歴代7位の記録です。

メジャーリーガーには珍しく愛煙家としても知られており、1986年の日米野球で来日した際には、選手・監督・コーチ・関係者の中で唯一の喫煙者であり、肩身の狭い思いをしたというエピソードも残っています。

記録とタイトル

最多セーブ投手：1回（1985年）
最優秀救援投手：2回（1985年、1987年）
ローレイズ・リリーフマン賞：1回（1985年）
ピッチャー・オブ・ザ・マンス：1回（1986年5月）
* MLBオールスターゲーム選出：4回（1985年、1986年、1988年、1991年）

ジェフ・リアドンは、その卓越した投球術とタフな精神力で、1980年代のMLBを代表するクローザーとして、多くのファンを魅了しました。

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