ジェルヴィーニョ

ジェルヴィーニョこと、ジェルヴェ・ロンベ・ヤオ・クアッシは、コートジボワールが生んだ才能あふれるサッカー選手です。1987年5月27日、アニャマで生まれた彼は、フォワードとして、その名を世界に轟かせてきました。現在はギリシャのアリス・テッサロニキに所属し、コートジボワール代表としても活躍しています。

幼少期と育成

ジェルヴィーニョは、アルナ・コネらと同じくアニャマ出身です。名門ASECミモザの下部組織で5年間、その才能を磨きました。この時期にブラジル人監督から、ポルトガル語の愛称「ジェルヴィーニョ」を授かります。その後、Ivorian Deuxieme Division Zone FourのToumodi FCへ移籍し、トゥーレ兄弟の弟、イブラヒム・トゥーレとチームメイトになりました。Toumodi FCで2シーズンを過ごした後、ASECミモザと提携関係にあるベルギー・ジュピラーリーグのKSKベフェレンへ活躍の場を移します。

欧州での躍進

2007年、ジェルヴィーニョはフランスのル・マンUCと3年契約を結び、同郷のロマリッチらとプレーしました。2008年には、ASモナコ、パリ・サンジェルマンFC、オリンピック・マルセイユといったフランスの強豪クラブに加え、イングランドのアーセナルFCも獲得に興味を示すなど、注目を集めました。ル・マンUCでは2シーズンで59試合に出場し、9得点を記録。日本代表の松井大輔ともチームメイトでした。

2009年、リールと契約。2010-11シーズンには、リーグ5位タイとなる15得点と10アシストを記録し、リールのリーグ・アン優勝とクープ・ドゥ・フランス優勝の2冠に大きく貢献。リーグ・アンのベストイレブンにも選出されました。2011年にはアーセナルへ移籍しますが、期待されたほどの活躍はできず、2シーズンで9得点に終わりました。

イタリア、中国、そして再び欧州へ

2013年、ジェルヴィーニョはリール時代の恩師であるリュディ・ガルシアが率いるASローマへ移籍。初年度からリーグ戦33試合で9得点を記録しました。2016年には中国サッカー・スーパーリーグの河北華夏幸福へ移籍。2018年にはパルマ・カルチョ1913に加入し、セリエAに復帰しました。9月22日のカリアリ戦では、自陣から82メートルをドリブルで駆け上がり、ゴールを決めるという圧巻のプレーを見せました。2021年5月にはトラブゾンスポルへ移籍、2022年7月にはアリス・テッサロニキへ完全移籍しています。

代表としての貢献

ジェルヴィーニョは、U-23コートジボワール代表のキャプテンも務めました。2008年の北京オリンピックでは、グループリーグのセルビア戦で1得点2アシストの活躍を見せました。A代表としては、2009年のギニア代表戦で初得点を含む2得点を記録。2010年のアフリカネイションズカップ、2010 FIFAワールドカップ、2014 FIFAワールドカップにも出場しました。2014年のワールドカップでは日本代表戦で逆転ゴールを挙げるなど、記憶に残る活躍を見せました。

プレースタイル

ジェルヴィーニョは、左右両サイドのウィングを主戦場とし、時にはセンターフォワードも務めます。最大の武器は、そのスピード溢れるドリブル。長友佑都も「普通に走るのとドリブルのスピードが変わらない」と語るほどです。2014年ブラジルW杯では、最大時速32.3kmを記録しました。

タイトルと栄光

ジェルヴィーニョは、クラブレベルでリーグ・アン優勝、クープ・ドゥ・フランス優勝を経験。個人としても、リーグ・アンのベストイレブンに選出されています。コートジボワール代表としても、長年にわたりチームを牽引し、数々の国際大会でその名を轟かせました。

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