ジェローム・ウィリアムズ

ジェローム・リー・ウィリアムズ：多様な経験を持つベテラン右腕

ジェローム・リー・ウィリアムズ（Jerome Lee Williams、1981年12月4日 - ）は、アメリカ合衆国ハワイ州ホノルル出身の元プロ野球選手。右投右打の投手として、MLBを始め、台湾球界など多岐にわたる舞台で活躍しました。台湾球界での登録名は「威廉」でした。

プロ入りからMLBデビューまで

1999年のMLBドラフトで、サンフランシスコ・ジャイアンツから1巡目（全体39位）という高い評価を受け指名されプロ入り。マイナーリーグで着実にステップアップを重ね、2002年にはAAA級まで昇格。同年オフにはジャイアンツとメジャー契約を結び、2003年に待望のメジャーデビューを果たします。ハワイ出身の選手としては27人目の快挙でした。

2003年には先発ローテーションに定着し、21試合に登板。7勝5敗、防御率3.30という成績を挙げ、将来を嘱望される存在となります。2004年には10勝をマークするなど、着実に成長を遂げました。

移籍と苦難の時期

2005年、シカゴ・カブスへ移籍。カブスではまずまずの成績を残しますが、その後はワシントン・ナショナルズ、ミネソタ・ツインズ傘下、ロサンゼルス・ドジャース傘下、オークランド・アスレチックス傘下と、所属球団を転々とします。度重なる故障にも悩まされ、なかなかメジャーに定着することができませんでした。

台湾球界、そしてMLB復帰

2010年には、台湾球界の統一セブンイレブン・ライオンズでプレー。先発、中継ぎ、抑えと様々なポジションを経験し、貴重な戦力としてチームに貢献しました。

2011年、ロサンゼルス・エンゼルスとマイナー契約を結び、AAA級で好成績を挙げると、8月にはメジャー契約を勝ち取り、4年ぶりにMLB復帰を果たします。エンゼルスでは安定した投球を披露し、2012年、2013年とチームに貢献しました。

晩年

2014年はヒューストン・アストロズ、テキサス・レンジャーズ、フィラデルフィア・フィリーズと3球団を渡り歩き、同年9月には1シーズンで3球団から勝利投手となる珍しい記録を達成しました。2015年オフにFAとなると、2016年にはセントルイス・カージナルスでプレーしましたが、同年オフにFAとなり、2018年にメキシカンリーグでプレー後、引退を表明しました。

引退後

引退後は指導者の道へ進み、2021年からはニューヨーク・メッツ傘下のA-級セントルーシー・メッツで投手コーチを務め、若手の育成に力を注いでいます。

ジェローム・ウィリアムズは、その長いキャリアの中で、様々な経験を積みました。MLBでの成功、度重なる故障、台湾球界でのプレー、そしてMLBへの復帰。その経験は、指導者として、きっと若い選手たちに良い影響を与えてくれることでしょう。

もう一度検索