ジェームズ・パクストン

ジェームズ・パクストン：カナダが生んだ剛腕左腕の軌跡

ジェームズ・オルストン・パクストン（James Alston Paxton）は、1988年11月6日、カナダのブリティッシュコロンビア州リッチモンドに生まれました。愛称は「ザ・ビッグ・メープル（The Big Maple）」。その名の通り、カナダを代表するプロ野球選手として活躍しました。

プロ入り前

ケンタッキー大学時代には、同じカナダ出身のアンドリュー・アルバースとチームメイトでした。2009年のMLBドラフトでトロント・ブルージェイズから1巡目指名を受けるも、契約金で合意に至らず入団を回避。独立リーグでのプレーを経て、2010年のMLBドラフトでシアトル・マリナーズから4巡目指名を受け、プロの道へ進みました。

マリナーズ時代

2013年9月、待望のメジャーデビューを果たし、初登板初勝利を飾りました。2017年には初の2桁勝利と防御率2点台を記録し、先発ローテーションの一角として存在感を示しました。

2018年5月8日には、トロント・ブルージェイズ戦でノーヒットノーランを達成。カナダ人投手として、カナダの地で達成したのは史上初の快挙でした。しかし、度重なる故障に悩まされ、規定投球回にはなかなか到達できませんでした。

ヤンキース時代

2018年オフにニューヨーク・ヤンキースへトレード移籍。2019年にはチームトップの15勝を挙げ、ポストシーズンでも勝利投手となるなど、エースとしての活躍が期待されました。しかし、2020年には椎間板の手術を受け、再び故障に苦しむこととなりました。

マリナーズ復帰、そしてレッドソックス、ドジャースへ

2021年には古巣マリナーズに復帰しましたが、左肘の故障でトミー・ジョン手術を受けることとなり、シーズンを棒に振りました。その後、ボストン・レッドソックス、ロサンゼルス・ドジャースと渡り歩き、2024年途中にレッドソックスへ復帰。

引退

2024年9月12日、現役引退を発表しました。度重なる故障に苦しみながらも、常に全力でプレーする姿は多くのファンを魅了しました。

選手としての特徴

最速160km/hを超える速球に加え、スライダー、ナックルカーブ、チェンジアップなど多彩な変化球を操り、多くの三振を奪いました。制球力に課題はあったものの、AA級昇格後は改善が見られました。

成績・記録

ピッチャー・オブ・ザ・マンス：2回（2017年7月、2023年6月）
ノーヒットノーラン：1回（2018年5月8日、対トロント・ブルージェイズ戦）
* オールスター・フューチャーズゲーム選出：1回（2011年）

ジェームズ・パクストンは、その圧倒的な球威と、常に挑戦し続ける姿勢で、多くの人々に感動を与えました。彼の功績は、これからも語り継がれていくことでしょう。

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