ジベティアン

ジベティアン（Givetian）は、国際層序委員会によって定められた地質時代名の一つで、中期デボン紀を二分した後期にあたります。具体的には、約3億8770万年前から3億8270万年前までの期間を指し、前の期はアイフェリアン、続く期はフラニアンです。ジヴェ期とも呼ばれます。

層序

ジベティアン階は、1879年にフランスの地質学者ジュール・ゴスレによって提唱されました。その後、1981年にデボン系層序小委員会（Subcommission on Devonian Stratigraphy）が中部デボン系の層序として正式に認めました。

地層の分布

ジベティアンの地層は、世界各地で見られます。例えば、中華人民共和国の広西チワン族自治区欽州市板城付近には、ジベティアンから前期石炭紀のトルネーシアンにかけての珪質岩層が分布しています。この地層のうち、ジベティアン階から中部フラニアン階までは、特に黒色有機質珪質泥岩と黒色チャートで構成されているのが特徴です。

日本国内においては、北上山地に分布する根茂田帯根茂田コンプレックスから産出する放散虫群集が、Trilonche minax 群集に類似していることが知られています。このT. minax 群集は、コノドント化石の研究から、最後期ジベティアンからフラニアンにかけての時代に位置づけられています。これは、日本の地層にもジベティアンの痕跡が残されていることを示唆する重要な発見です。

ジベティアンの地層や化石の研究は、当時の地球環境や生物相を理解する上で不可欠です。地質学者たちは、世界各地のジベティアンの地層を調査し、様々な証拠を収集・分析することで、デボン紀中期の地球の姿を明らかにしようとしています。

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