ジャイヴ・レコード

ジャイヴ・レコードとは

ジャイヴ・レコードは、アメリカ・ニューヨークに拠点を置くソニー・ミュージックエンタテインメント傘下のレコードレーベルです。ゾンバ・レーベル・グループが運営しており、1980年代のヒップホップやラップアーティスト、1990年代のティーン・ポップやボーイ・バンドでの数々のヒットで知られています。

レーベル名の「ジャイヴ（Jive）」は、南アフリカのダンス・音楽のスタイルに由来します。

2002年までは独立レーベルとして活動していましたが、同年、ベルテルスマン・ミュージック・グループがゾンバの残りの株式を27.4億ドルで買収し、当時としてはディストリビューション系メジャー・レーベルによる独立系レーベルの買収額として史上最高額となりました。

歴史

初期

ジャイヴの親会社であるゾンバは、1970年代半ばに音楽出版社およびマネジメント会社としてロンドンで設立されました。当初、共同設立者のラルフ・シモンとクライヴ・カルダーは、所属アーティストやプロデューサーの作品を他のレーベルからリリースさせ、音楽レーベル業には関与しない意向でした。

しかし、1970年代後半にゾンバがアメリカにオフィスを構えた際、カルダーがアリスタ・レコードのクライヴ・デイヴィスと関係を持ったことをきっかけに、ゾンバ所属アーティストの作品をリリースするようになりました。

80年代 ヒップホップとラップ

1981年、カルダーとシモンはジャイヴ・レコードを設立しました。当時、北米市場でのロックバンドのプロモーションに苦戦していたデイヴィスは、ジャイヴがマット・ラングとのコネクションを利用すれば成果を上げられると考え、ジャイヴの初期アーティストにはタイト・フィット、フロック・オブ・シーガルズ、ビリー・オーシャン、サマンサ・フォックスらが名を連ねました。しかし、これはカルダーが描いていたジャイヴの姿ではありませんでした。

その後、カルダーは地元のカレッジを卒業したばかりでヒップホップシーンに精通していたバリー・ワイスをスカウトし、タッグを組んでアーティストの育成に尽力しました。そして、ヒップホップグループのフーディニをデビューさせました。

1987年、ジャイヴはアリスタ・レコードとのディストリビューション契約を解除し、当時ヒップホップに否定的だったデイヴィスの支配から脱却しました。

1980年代後半には、トゥー・ショートやスクーリーDなど、多数のヒップホップアーティストと契約しました。フーディニ、DJ・ジャジー・ジェフ&ザ・フレッシュ・プリンス、E-40、ア・トライブ・コールド・クエスト、KRS-One、そしてR&BアーティストのアリーヤやR・ケリーなどの活躍により、1990年代前半にはヒップホップシーンを牽引する一大レーベルへと成長しました。

90年代 ポップス

1990年代半ばから後半にかけて、ジャイヴはバックストリート・ボーイズ、イン・シンク、ブリトニー・スピアーズなどのポップスアーティストと契約し、それまでのヒップホップ路線から大きく転換しました。2000年代に入ると、これらの契約アーティストは大きな成功を収め、レーベル史上最大のベストセラーとなりました。

バリー・ワイスは1991年にCEOとジャイヴ・レコードの代表に就任しました。

現在

現在も、ジャイヴ・レコードはソニーミュージック傘下のレーベルとして活動を続けています。

ディスコグラフィ

ジャイヴ・レコードのディスコグラフィは、公式ウェブサイトなどで確認できます。

主な所属アーティスト

ジャイヴ・レコードには、過去に以下のアーティストが所属していました。

フーディニ
DJ・ジャジー・ジェフ&ザ・フレッシュ・プリンス
E-40
ア・トライブ・コールド・クエスト
KRS-One
アリーヤ
R・ケリー
バックストリート・ボーイズ
イン・シンク
ブリトニー・スピアーズ

脚注

(参照：各アーティストの公式ウェブサイトや音楽データベース)

外部リンク

ゾンバ・レーベル・グループ
ソニー・ミュージックエンタテインメント

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