ジャスティン・レハンヤ

ジャスティン・レハンヤ（1938年4月7日 - 2021年1月20日）は、レソトの軍人であり政治家です。彼は1986年1月24日から1991年5月2日まで、レソトの軍事評議会議長を務めました。

クーデターによる政権掌握

1986年1月24日、レハンヤはクーデターを起こし、当時のレアブア・ジョナサン首相から政権を奪取しました。このクーデターは、ジョナサン政権の南アフリカに対する強硬な姿勢に不満を持っていた南アフリカ共和国の支援を受けて行われたとされています。

国王との対立と新国旗の制定

政権を掌握したレハンヤは、当初、国王モショエショエ2世との協調路線を目指しましたが、次第に両者の関係は悪化しました。1987年1月17日には、王家の象徴であるバソト・ハット（レソト帽）を中央にあしらった従来の国旗を廃止し、レソトの伝統的な盾と槍と棍棒をあしらった新国旗を制定しました。

国王の亡命と独裁政治

1990年、レハンヤとモショエショエ2世の関係は極度に悪化し、国王はオランダへと亡命しました。これに対し、レハンヤは皇太子をレツィエ3世として即位させ、自らはさらに独裁的な政治を強めていきました。しかし、この独裁的な政治姿勢は軍事評議会のエリアス・ラマエマの反発を招き、1991年5月2日にクーデターによって失脚しました。

バソト国民党党首への就任

民主化後、レハンヤは、かつて自身がクーデターで倒したレアブア・ジョナサンが率いていたバソト国民党から、ジョナサンの死後に党首就任を打診され、1999年3月にバソト国民党の党首に就任しました。2001年3月31日から4月1日の党大会で再選されましたが、2002年の議会選挙では、小選挙区のMant'sonyane選挙区において、レソト民主会議の候補者に敗れました。しかし、比例代表制によって復活当選を果たしました。

ジャスティン・レハンヤは、クーデターによって政権を掌握し、その後失脚するという波乱万丈な政治家人生を送りました。彼の政治姿勢は、レソトの政治に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

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