ジャスト・ワン・ナイト〜エリック・クラプトン・ライヴ・アット武道館〜

ジャスト・ワン・ナイト〜エリック・クラプトン・ライヴ・アット武道館〜

『ジャスト・ワン・ナイト〜エリック・クラプトン・ライヴ・アット武道館〜』は、世界の音楽シーンを牽引するギタリスト、エリック・クラプトンが1980年にリリースしたライブ作品です。彼のキャリアにおいて、自身のソロ名義としては通算3枚目にあたるライブ・アルバムとして位置づけられています。

この作品に収められているのは、1979年11月23日から12月6日にかけて行われた彼のキャリア4度目となる日本ツアー、その全10公演から、12月3日の日本武道館における記念すべきパフォーマンスです。日本のファンにとって特別な場所である武道館での一夜が、熱気そのままに記録されています。

この1979年のツアーから、クラプトンのバックを務めるバンドメンバーが一新されました。全員がイギリス出身のミュージシャンで構成されており、前に行われたヨーロッパツアーに続いてこの日本公演でも彼らが演奏をサポートしました。これにより、バンドサウンドに新たな息吹が吹き込まれ、円熟期に入りつつあったクラプトンのプレイを力強く支えています。

ライブのセットリストは、自身のソロキャリアで発表してきた楽曲を中心に、いくつかのカバー曲も織り交ぜられています。おなじみの代表曲から、ブルースのスタンダードまで、幅広い選曲で観客を魅了しました。中でも注目すべきは、ギタリストのアルバート・リーがリードボーカルをとる「セッティング・ミー・アップ」です。この曲は、ダイアー・ストレイツのレパートリーでありながら、アルバート・リーが同時期に発表したソロアルバム『ハイディング』（1979年）にも収録されています。ライブでは、アルバートの歌声と、彼を含めたツインギターによるインタープレイが聴きどころとなっています。

本作には、以下を含む全14曲が収録されています。

収録曲

ディスク1
タルサ・タイム (Tulsa Time / Danny Flowers)
アーリー・イン・ザ・モーニング (Early In The Morning / Traditional)
レイ・ダウン・サリー (Lay Down Sally / Clapton, Marcy Levy, George Terry)
ワンダフル・トゥナイト (Wonderful Tonight / Clapton)
イフ・アイ・ドント・ビー・ゼア・バイ・モーニング (If I Don't Be There By Morning / Bob Dylan, Helena Springs)
ウォリード・ライフ・ブルース (Worried Life Blues / Maceo Merriweather)
オール・アワ・パスト・タイムズ (All Our Past Times / Clapton, Rick Danko)
アフター・ミッドナイト (After Midnight / J.J. Cale)

ディスク2
ダブル・トラブル (Double Trouble / Otis Rush)
セッティング・ミー・アップ (Setting Me Up / Mark Knopfler)
ブルース・パワー (Blues Power / Clapton, Leon Russell)
ランブリング・オン・マイ・マインド (Rambling On My Mind / Robert Johnson)
コカイン (Cocaine / J.J. Cale)
ファーザー・オン・アップ・ザ・ロード (Further On Up The Road / Joe Veasey, Don Robey)

参加ミュージシャン

この歴史的な武道館ライブを支えたのは、以下のメンバーです。

エリック・クラプトン - ギター、ボーカル
アルバート・リー - ギター、ボーカル
クリス・スティントン - キーボード
デイヴ・マーキー - ベース
* ヘンリー・スピネッティ - ドラム

『ジャスト・ワン・ナイト〜エリック・クラプトン・ライヴ・アット武道館〜』は、1979年の日本におけるクラプトンのライブパフォーマンスを伝える貴重な記録として、今日でも多くのファンに愛され続けています。

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