ジャック・マリン (バスケットボール)

ジャック・マリンは、1944年生まれ、ペンシルベニア州出身の元プロバスケットボール選手です。1960年代後半から1970年代にかけてNBAで活躍し、特にボルティモア・ブレッツ（現ワシントン・ウィザーズ）の黄金期を築いた立役者の一人として知られています。

デューク大学卒業後、1966年のNBAドラフトで1巡目全体5位という高評価でボルティモア・ブレッツに入団しました。当時のブレッツには、アール・モンローやウェス・アンセルドといったスター選手が在籍しており、マリンは彼らと共にチームを支え、1968-69シーズンにはチームを57勝という好成績に導きました。

当時のブレッツは、プレーオフでニューヨーク・ニックスと毎年のように激突し、両チームの対戦はNBAを代表するライバル関係として注目を集めました。また、マリン自身もデューク大学の先輩であるビル・ブラッドリーとの対戦で注目を集めました。1970-71シーズンには、ニックスを破ってNBAファイナルに進出しましたが、ミルウォーキー・バックスに敗れ、惜しくも優勝を逃しました。

1971-72シーズンには、マリンはキャリアハイとなる1試合平均22.3得点、6.8リバウンドを記録し、フリースロー成功率もリーグ1位となる89.4%を達成しました。この活躍により、自身初のオールスターゲームにも出場を果たしましたが、このシーズンを最後に6年間在籍したブレッツを去ることになりました。その後、ブレッツはヒューストン・ロケッツからエルヴィン・ヘイズを獲得し、ヘイズの加入は後の1978年の優勝につながる重要なトレードとなりました。

マリンはその後、バッファロー・ブレーブス、シカゴ・ブルズを渡り歩き、1976-77シーズンを最後に現役を引退しました。NBA通算成績は、11シーズン849試合に出場、12,541得点、4,405リバウンド、平均14.8得点、5.2リバウンド、フリースロー成功率84.3%というものでした。

引退後は、デューク大学ロースクールに入学し、法学の博士号を取得しました。卒業後は、スポーツ関係を専門とする法律事務所を共同経営し、全米バスケットボール退職者協会の顧問弁護士も務めるなど、バスケットボール界に貢献しました。

マリンは、NBAオールスターゲームに2回出場（1972年、1973年）し、1972年にはフリースロー成功率でリーグ1位を獲得しました。また、ノースカロライナ・スポーツ殿堂、ペンシルベニア・スポーツ殿堂、デューク大学スポーツ殿堂にも名を連ねています。

ジャック・マリンは、選手としてだけでなく、引退後も弁護士としてスポーツ界に貢献した人物として、その功績は高く評価されています。

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