ジャブラニ

ジャブラニ（JABULANI）

ジャブラニは、アディダス社が製造したサッカーボールで、2010 [[FIFAワールドカップ]]およびJリーグの公式試合球として使用されました。このボールの名称は、南アフリカ共和国の公用語のひとつであるズールー語から来ており、「祝う」という意味があります。これは、ワールドカップという大イベントを祝う意味が込められています。

デザインと性能

ジャブラニは、表面のデザインが革新的で、2006年の大会で使用された「チームガイスト」に比べて、パネルの数を14から8に減少させました。これにより、トライポッド型のパネル4枚とトライアングル型のパネル4枚が組み合わされ、より完全な球形を追求しています。また、表面には凹凸が施されており、濡れた環境でも滑りにくくなっています。

これらのデザイン特性により、ジャブラニは無回転シュートのボールの変化が大きく、特にロングキックやミドルシュートにおいてその特性が顕著に現れるとされています。試合が行われる南アフリカの標高が高いことも、このボールの挙動に影響を与えており、選手たちはその変化に苦労することがありました。また、縫い目が少なく不均一で、これも扱いにくさの一因として指摘されています。

カラーとシンボル

表面のデザインには11色が使用されており、この数字にはいくつかの意味が込められています。例えば、これは「11番目のワールドカップ公式球」、「南アフリカの公用語の数」、および「サッカーにおける1チームあたりの選手数」といった要素があります。

ジャブラニは、2010年の他にもJリーグやドイツ・ブンデスリーガ、東アジアサッカー選手権などでも使用されました。

ジョブラニ

ワールドカップの決勝戦では、特別仕様のボール「JO'BULANI（ジョブラニ）」が使用されました。このボールは黄金色に彩られており、これは決勝戦が行われたヨハネスブルグの愛称である「シティ・オブ・ゴールド」にちなんでいます。この名称は「ジャブラニ」とヨハネスブルグの頭文字「JO」を組み合わせて造られました。

スピードセル

ジャブラニの改良版である「スピードセル（SPEEDCELL）」も登場し、FIFAクラブワールドカップ2010や2011 FIFA女子ワールドカップ、さらには2011年のJリーグでも公式なボールとして使われました。

発表と評価

ジャブラニは2009年12月4日の組み合わせ抽選会で公式に発表されましたが、その少し前には英国のメディアがその存在を報じていました。大会前には、その特異な感触から多くの選手がボールの扱いに苦戦し、特にキーパーのミスやフリーキックの成功率の低下が問題視されました。選手たちは、ボールの性能についてさまざまな意見を持ち、「扱いづらい」との声が多く聞かれました。

まとめ

ジャブラニは、サッカー界において革新的なデザインと性能の両方を持ち合わせながらも、評価が分かれるボールでした。選手たちの使用感や意見が、今後のボール製造にも影響を与えることでしょう。

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