ヨハネスブルグ

ヨハネスブルグについて

ヨハネスブルグ（Johannesburg）は、南アフリカ共和国の北東部に位置するハウテン州の州都でありながら、アフリカ全体でも有数の都市である。最初は1886年に金鉱が発見された地方であったが、その後、多くの移民が流入し、現在では南アフリカの中で最大の都市として栄えている。2019年時点での人口は約563万人、都市圏全体では1,050万人を数え、アフリカ内では第4位、国内では第1位のメガシティだ。また、アメリカのシンクタンクAT Kearneyが発表したランキングでは、ヨハネスブルグは世界53位に位置付けられており、アフリカの都市としては首位を獲得している。

地理と気候

ヨハネスブルグは、標高約1,753mの高地に位置し、周辺はウィットウォーターズランドの美しい丘に囲まれている。気候は比較的乾燥しており、年間平均降水量は約713mm。夏の間は激しい夕立があり、その影響で時折被害が出ることもあるが、これは市民生活にも影響を与える事がある。しかし、一方で都市には600万本以上の樹木があり、ヨハネスブルグは世界最大の人工林を持つ都市の一つとして知られている。

歴史

19世紀半ばまでは、先住民族であるサン人の小さな集落に過ぎなかったが、金鉱の発見以降、急成長を遂げた。イギリスとボーア人の間で戦われたボーア戦争を経て、アパルトヘイト政策が施行され、黒人と有色人種は厳しい差別と抑圧を受けることになった。1994年にはアパルトヘイトが廃止され、地域間の移動制限も撤廃されたが、その後狭い職業選択や教育の不平等が要因となり、治安の悪化や犯罪の激化が続いている。

行政と治安

アパルトヘイト後、ヨハネスブルグ市の行政は大きく変わり、さらに2010年には周辺の自治体と合併踏まえた都市圏が発足した。しかし、治安は非常に悪化しており、特に市中心部では犯罪が頻発している。政府は防犯カメラの設置を進めているものの、その効果には限界があり、富裕層は郊外に移住する傾向が強まっている。

経済

現在のヨハネスブルグは、商業と金融が主な産業となっており、アフリカ最大の証券取引所（JSE）もここに位置する。しかし、かつての金鉱産業は急速に衰退しており、依然として経済の安定を送る難しさを抱えた都市でもある。一方で、鉄鋼やセメントを中心に工業も盛んで、日々進化する南アフリカ経済の中心となっている。

教育と住民

ヨハネスブルグには質の高い大学がいくつかあり、教育環境は改善されつつある。2011年の国勢調査では、人口の76.4%が黒人、12.3%が白人、そのほかの人種が住んでいると報告されています。多様な言語が話されており、英語のほかにズールー語やアフリカーンス語なども一般的に使用されています。

観光

観光地としては、アパルトヘイト博物館やネルソン・マンデラ国立博物館などが人気で、訪れる人々にヨハネスブルグの歴史を伝える役割を果たしています。ここは、アフリカ文化や歴史を体験する貴重な場所でもあり、旅行者にとっては理想的な目的地となっている。

このように、ヨハネスブルグはその歴史、文化、経済面において多くの魅力を持つ都市であり、アフリカだけでなく世界中から関心を集めている場所である。

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