ジャラール・ホセイニー

セイイェド・ジャラール・ホセイニー：イランサッカー界の英雄

セイイェド・ジャラール・ホセイニー（ペルシア語: سید جلال حسینی、1982年2月3日 - ）は、イランのサッカー史に名を刻む名選手です。長年にわたりDFとして活躍し、イラン代表としても数々の国際大会に出場しました。引退後は指導者として、その経験と知識を次世代に伝えています。

クラブでの輝かしいキャリア

ホセイニーは、2003年にマラヴァーンFCでプロとしてのキャリアをスタートさせました。2005年にはサイパFCへ移籍し、中心選手として活躍。2005-06シーズンには28試合に出場し1得点を記録、翌シーズンも26試合1得点と安定したパフォーマンスを見せ、クラブのペルシアン・ガルフ・プロリーグ制覇に大きく貢献しました。

2009年、ホセイニーはフーラッド・モバラケ・セパハンFCに移籍。ここでもレギュラーとして活躍し、セパハンはリーグ3連覇を達成。ホセイニー自身も、3年間で94試合に出場し、リーグ屈指のセンターバックとしての地位を確立しました。2011年には、アジア年間ベストイレブンに選出されるという栄誉にも輝いています。

2012年には、ペルセポリスFCに加入。1年間の契約後、2013年に契約を延長し、2014年まで在籍しました。ペルセポリスでもその実力は健在で、リーグ屈指のセンターバックとしてチームを支え続けました。2013-14シーズンには、イランサッカー連盟から年間最優秀ディフェンダー賞を受賞しています。

2014年7月には、カタール・スターズリーグのアル・アハリ・ドーハへ移籍しましたが、1年で退団。その後、ナフト・テヘランFCを経て、2016年にペルセポリスに復帰しました。

2022年6月25日、ホセイニーは現役引退を発表し、長年のプロキャリアに幕を下ろしました。

イラン代表としての貢献

ホセイニーは、U-23代表として2006年アジア競技大会に出場。2007年2月には、ベラルーシ代表との親善試合でA代表デビューを果たしました。同年7月にはAFCアジアカップ2007に出場し、開幕戦のウズベキスタン代表戦で代表初得点を記録。全4試合に出場し、チームに貢献しました。

その後も、2010 FIFAワールドカップ・アジア予選、2014 FIFAワールドカップ・アジア予選、AFCアジアカップ2011予選、AFCアジアカップ2015予選など、数々の国際大会に出場。2014 FIFAワールドカップ、AFCアジアカップ2015のメンバーにも選出されています。

2016年3月24日には、インド代表戦で代表100試合出場を達成。長年にわたりイラン代表を支え続けました。国際Aマッチ114試合に出場し、8得点を記録しています。

人柄と私生活

ホセイニーは、2007年に法学の学位を取得しています。家族は5人兄弟で、弟のジャマル・ホセイニーもサッカー選手です。2010年1月には長年の恋人と結婚し、2013年に第一子となる娘、2016年に第二子となる娘が誕生しています。

指導者としての新たな挑戦

現役引退後、ホセイニーは指導者としての道を歩み始めました。古巣であるペルセポリスのアシスタントコーチとして、2022-23シーズンのリーグ優勝、ハズフィ・カップ優勝、イラン・スーパーカップ優勝に貢献。指導者としても、その才能を発揮しています。

輝かしい実績

クラブ
サイパ
イラン・プロリーグ 優勝 (1) : 2006-07
セパハン
イラン・プロリーグ 優勝 (3) : 2009-10, 2010-11, 2011-12
ペルセポリス
イラン・プロリーグ 優勝 (5) : 2016-17, 2017-18, 2018-19, 2019-20, 2020-21
ハズフィ・カップ 優勝 (1) : 2018-19
イラン・スーパーカップ 優勝 (4) : 2017, 2018, 2019, 2020
AFCチャンピオンズリーグ 準優勝 (2) : 2018, 2020

個人
イランサッカー連盟最優秀ディフェンダー (7) : 2006-07, 2007-08, 2013-14, 2015-16, 2016-17, 2017-18, 2018-19
イランサッカー連盟年間ベストイレブン (5) : 2013-14, 2015-16, 2016-17, 2017-18, 2018-19
アジアサッカー連盟年間ベストイレブン: 2011

セイイェド・ジャラール・ホセイニーは、選手として、指導者として、イランサッカー界に多大な貢献をしてきた人物です。彼の功績は、これからも語り継がれていくことでしょう。

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