ジャン・フランソワ・マタラ

ジャン・フランソワ・マタラ（Jean François Matrat）は、1856年9月15日にフランスのリヨンで生まれました。彼はパリ外国宣教会に所属し、明治時代から大正時代にかけて、長崎県でキリスト教（カトリック）の宣教師および司祭として活動しました。

1878年9月7日にパリの神学校に入学し、1881年9月26日に司祭に叙階されました。同年、日本へ派遣され、長崎の地で宣教活動を開始しました。

1887年、マタラはプティジャン神父によって平戸と黒島の教区主任に任命されました。1891年には、赤痢が流行していた平戸と生月島へ赴き、自らも病に倒れながらも、人々に聖餐（聖体拝領）と洗礼を授け続けました。在任中には目を患うこともありましたが、平戸では紐差教会や宝亀教会の設計に携わり、生月では山田教会、黒島では黒島天主堂を拠点としてミッションスクールの建設に奔走しました。これらの活動を通して、マタラは長崎のキリスト教の発展に大きく貢献しました。

晩年は喘息やリウマチに悩まされながらも、人々の告解に耳を傾け続けました。1918年には、田平天主堂の建設にも関与しました。彼の精力的な活動は、多くの人々に影響を与えました。

1921年6月28日、マタラは紐差教会に近い平戸の田崎で生涯を閉じました。彼の遺体は田崎墓地に埋葬され、その功績は今もなお語り継がれています。マタラは、長崎におけるキリスト教の歴史において重要な人物の一人であり、その献身的な活動は、多くの人々に感銘を与え続けています。

マタラの生涯は、困難な状況下でも人々に寄り添い、信仰を貫いた宣教師の模範として、後世に語り継がれるでしょう。

主な活動

平戸・黒島地区の教区主任
平戸・生月島での伝道活動
教会建築（紐差教会、宝亀教会、山田教会、黒島天主堂など）
ミッションスクールの設立
田平天主堂建設への関与

参考文献

Jean François MATRAT パリ外国宣教会（フランス語）

関連項目

* 長崎の教会群とキリスト教関連遺産

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