ジャン＝ピエール・ポルナレフ

ジャン＝ピエール・ポルナレフは、荒木飛呂彦の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する人気キャラクターの一人です。Part3『スターダストクルセイダース』とPart5『黄金の風』に登場し、物語に大きな影響を与えました。彼の名前は、フランスのミュージシャン、ミッシェル・ポルナレフに由来しています。

人物像

ポルナレフはフランス出身で、射手座のAB型です。身長は185cm（髪を含めると193cm）、体重は78kg。スポーツ全般を趣味とし、映画『がんばれ!ベアーズ』を好みます。好きな色はゴールドで、女性のタイプは気分によって変わるという、自由奔放な性格です。特徴的な垂直に逆立った銀髪と、ハートマークを左右に割ったピアスがトレードマークです。服装は、肩出しのタンクトップに黒ベルト、カーキ色のズボン、黒のハーフブーツというスタイルを好みます。生まれつきスタンド使いであり、幼少期に母親を亡くしています。実は子供の頃から漫画家を目指していたという一面も持っています。

劇中での活躍

Part3 『スターダストクルセイダース』

ポルナレフは、妹のシェリーを殺害した男、J・ガイルを捜していました。その過程で、DIOの刺客として空条承太郎たちと対峙することになります。香港で、スタンド「シルバーチャリオッツ」を使い、モハメド・アヴドゥルと激闘を繰り広げますが、敗北。その後、額に埋め込まれていた肉の芽を取り除かれ、承太郎たちと共に行動するようになります。インドでは、J・ガイルへの復讐を遂げました。

性格は単純で直情的、女好きで自信家です。明るく陽気な性格ですが、トラブルに巻き込まれやすく、コメディリリーフ的な役割を担っています。特にトイレに関する災難や、女運の悪さが目立ちます。しかし、仲間の危機には、誇り高い騎士としての側面を見せます。スタンド使いとしての実力は高いものの、自信過剰で単独行動を取りたがる傾向があり、敵を侮ることもあります。そのため、承太郎やジョセフに比べて一段劣ると判断されることもありました。しかし、自我を持つスタンド「アヌビス神」に体を乗っ取られた際には、シルバーチャリオッツとアヌビス神の二刀流で承太郎を追い詰めたこともあります。

DIOの館では、ヴァニラ・アイスのスタンド「クリーム」によってアヴドゥルが殺害された際、クリームの背後を瞬時に取るなど、目覚ましい成長を見せました。イギーを失いながらもヴァニラ・アイスを倒し、DIOとの最終決戦では重傷を負いながらも、DIOを暗殺しようと試みましたが失敗。その後、承太郎の活躍により一命を取り留めます。DIO撃破後、ジョセフからニューヨークへ誘われますが、故郷への思いから断り、フランスへ帰国しました。

Part5 『黄金の風』

1990年代初頭、ポルナレフは承太郎と合流し、「弓と矢」を追跡します。その過程で、故郷の少年たちが麻薬事件に巻き込まれている原因が、イタリアのギャング組織「パッショーネ」にあることを突き止め、単独で調査を始めます。しかし、組織のボス、ディアボロとの戦いで、右目と右腕、両足を失い、再起不能の状態になります。

隠遁生活を送る中で、「矢」に隠されたスタンドの秘密を知り、ディアボロを倒せる人物を探していました。パソコンを通じてブチャラティチームと出会い、ローマで合流を約束しますが、ディアボロとの再戦で力尽きます。その際、シルバーチャリオッツをレクイエム化させ、「矢」を奪われるのを防ぎました。ブチャラティチームとの合流後は、カメの体と魂を入れ替え、チームをサポートします。ジョルノによってディアボロが倒された後は、肉体は死亡しましたが、魂はカメのスタンドに宿っています。

Part3で見られたコミカルな面は影を潜め、冷静で慎重な性格になりました。パソコンのハッキング技術や、多重人格に関する知識も披露するなど、博識な一面も見せました。また、キング・クリムゾンの能力への対処法を編み出すなど、卓越した戦闘センスも発揮しました。

VS JOJO『恥知らずのパープルヘイズ』

物語の完結後、ジョルノに次ぐ組織のNo.2となったことが明かされます。ミスタがNo.2を譲ったためですが、その存在は組織の限られた人物しか知らないトップシークレットとなっています。

スタンド

シルバーチャリオッツ（銀の戦車）

中世の騎士のような甲冑を身にまとい、レイピアを武器とする人型のスタンドです。本体のパワーは低いものの、スピードと精密動作性に優れています。光の速度で動くスタンドを切り裂くほどの剣技を持ちます。甲冑が破損しても本体にダメージはなく、甲冑を脱ぐことでさらに俊敏性が増します。レイピアを飛び道具として射出することも可能です。ただし、特殊能力は持たず、剣撃が主な攻撃手段のため、物理的な攻撃が効かないスタンドとの相性が悪いです。スタンド能力は生まれつきのもので、幼少期から使えましたが、当時はまだ未発達でした。成長と修行を経て、Part3では強力なスタンドとなりました。Part3終盤では、スピードと射程が向上しました。Part5では、ポルナレフの身体の状態を反映し、スタンドの形態も変化しました。

チャリオッツ・レクイエム

シルバーチャリオッツが「矢」の力で進化した姿です。大きく姿が変わり、帽子を被りコートを着た男性のシルエットになりました。ポルナレフがディアボロに敗北した際、矢を奪われないためにやむなく進化させましたが、制御できずに暴走しました。周囲の生物を眠らせ、魂を入れ替え、「別のもの」へと変化させる能力を持ちます。矢を守ろうとする意思を体現しており、矢を奪おうとする者には、攻撃をそのまま返す、または相手のスタンドを暴走させる能力を持ちます。本体はあらゆる生物の「魂の影」であり、どこから見ても「自分と反対方向」に影が伸びているように見えます。これは各々の精神の背後に存在する光源によるもので、レクイエムを倒すには、自らの手でその光源を破壊する必要があります。

担当声優

山口健
森功至
垂木勉
根岸朗
平田広明
小松史法
* 藤村歩

その他

ポルナレフがDIOのスタンド「ザ・ワールド」の能力を説明した際の台詞「あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!!!」が、2015年度ネット流行語大賞を受賞しています。

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