ジュリアン・サヴェア

ジュリアン・サヴェア：ニュージーランドが生んだパワフルウイングの軌跡

1990年8月7日、ニュージーランドの首都ウェリントンに生を受けたジュリアン・サヴェアは、世界的に知られるラグビーユニオン選手です。主にウィング（WTB）としてその名を馳せますが、センター（CTB）としてもプレー可能な多才さも持ち合わせています。身長190cm、体重100kgという恵まれた体格は、彼の代名詞とも言えるパワフルかつダイナミックなプレーを支えています。

輝かしい代表キャリア

サヴェアは若い頃からその才能を開花させ、ラグビー界のエリートへの階段を駆け上がりました。U20ニュージーランド代表として将来を嘱望され、また、スピードとスキルが求められる7人制ラグビーにおいてもニュージーランド代表の一員として国際舞台を経験しています。彼のキャリアにおける最大のハイライトは、やはりニュージーランド代表「オールブラックス」での活躍でしょう。2020年4月時点で54キャップを獲得しており、数多くのテストマッチに出場。特に、イングランドで開催されたラグビーワールドカップ2015では、オールブラックスの中心選手としてチームの優勝に大きく貢献しました。この大会で見せたトライゲッターとしての決定力は、多くのラグビーファンの記憶に刻まれています。オールブラックス以外にも、世界のトップ選手で構成される招待チーム「バーバリアンズ」にも選出されるなど、国際的な評価も非常に高い選手です。

クラブでの挑戦と変遷

サヴェアのクラブキャリアは、地元ウェリントン州代表チームから始まりました。その後、スーパーラグビーに参戦するニュージーランドの強豪、ハリケーンズで長くプレーし、チームの攻撃の要として活躍しました。ハリケーンズでの成功を経て、2018年にはフランス最高峰のリーグ、トップ14に属するRCトゥーロンへの移籍を決断し、新たな挑戦の場を求めました。しかし、2020年には再び古巣であるハリケーンズに戻り、スーパーラグビーの舞台で再びその力を見せつけました。そして2024年、彼はスーパーラグビー・パシフィックに参戦するモアナ・パシフィカへと新たな所属チームを移し、現在も第一線でプレーを続けています。複数のクラブで様々な経験を積むことで、選手としての幅を広げてきました。

家族とのつながり

サヴェア家はラグビー一家としても知られています。ジュリアンの弟であるアーディー・サヴェアもまた、世界的なラグビー選手であり、オールブラックスのメンバーとして兄弟揃ってニュージーランドラグビーを牽引しています。

ジュリアン・サヴェアは、その卓越したフィジカルと決定力で、長年にわたり世界のラグビーシーンで存在感を示してきました。代表、クラブの両方で輝かしい実績を残しており、今後のキャリアにおけるさらなる活躍も期待されています。

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