ジュリアン・ルパルー

ジュリアン・ルパルー：北米競馬界を彩る名騎手

ジュリアン・ルパルーは、1983年7月15日フランス生まれの騎手です。彼の父、ロベール・ルパルー氏は元騎手で現在は調教助手として活躍しており、父の影響を受け、幼少期から競馬に親しんでいたと考えられます。

ルパルーのキャリアは、18歳頃からシャンティー調教場で厩舎スタッフとして経験を積んだことから始まりました。その後、2003年1月にアメリカ合衆国へ渡り、カリフォルニア州で調教助手としてキャリアをスタートさせます。

2005年夏、ついに騎手としてデビュー。すると、2006年には驚異的な活躍を見せます。ターフウェイパーク競馬場での開催では167勝を記録し、歴代最多勝という偉業を達成。さらに、春のキーンランド競馬場では見習い騎手ながらリーディングを獲得しました。そして、8月にはゴレラに騎乗し、ビヴァリーD.ステークスを制覇。念願のG1初勝利を手にします。その後も活躍は続き、サラトガ競馬場では見習い騎手最多勝利数を更新。最終的に年間403勝という驚異的な成績で、北米年間最多勝騎手に輝き、エクリプス賞（最優秀見習騎手）を受賞しました。

2007年には日本に初来日し、ワールドスーパージョッキーズシリーズに出場。結果は14位でしたが、国際的な舞台で活躍する第一歩となりました。そして、2009年には欧州出身騎手として初めてエクリプス賞（最優秀騎手）を受賞する快挙を達成します。これは彼の類まれな才能と努力の証と言えるでしょう。

2019年には、日本から参戦したマスターフェンサーに騎乗し、ケンタッキーダービーとベルモントステークスに出走。国際的な舞台で日本の競走馬とタッグを組んだことは、彼のキャリアにおいて重要な出来事の一つと言えるでしょう。

ルパルーは数々の名馬にも騎乗してきました。代表的な例としては、2006年のビヴァリーD.ステークスを制したゴレラ、2009年のサンタアニタハンデキャップとウッドフォードリザーブ・ターフクラシックを制したアインシュタイン、そして、フォーエバートゥギャザー、ナウナウナウ、ピュアクラン、インフォームドディシジョン、ファーゼストランド、シービーワイルドなど、多くのG1競走で好成績を残した名馬たちに騎乗し、数々の勝利に貢献しました。これらの実績は、彼の卓越した騎乗技術の高さを示すものです。

彼の輝かしいキャリアは、才能と努力、そして周囲のサポートがあってこそ築き上げられたものと言えるでしょう。 フランスからアメリカへと渡り、数々の困難を乗り越え、頂点に上り詰めた彼の物語は、多くの競馬ファンに感動と勇気を与え続けています。今後の活躍にも期待したいところです。

主な騎乗馬

ゴレラ (Gorella): 2006年ビヴァリーD.ステークス優勝
アインシュタイン (Einstein): 2009年サンタアニタハンデキャップ、ウッドフォードリザーブ・ターフクラシック優勝
シャムディナン (Shamdinan): 2007年セクレタリアトステークス優勝
フォーエバートゥギャザー (Forever Together): 2008年＆2009年ダイアナハンデキャップ、2008年ファーストレディステークス、ブリーダーズカップ・フィリー＆メアターフ優勝
ナウナウナウ (Nownownow): 2007年ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフ優勝
ピュアクラン (Pure Clan): 2008年アメリカンオークスステークス、2009年フラワーボウルインビテーショナルステークス優勝
インフォームドディシジョン (Informed Decision): 2009年ヒューマナディスタフハンデキャップ、ブリーダーズカップ・フィリー＆メアスプリント優勝
ファーゼストランド (Furthest Land): 2009年ブリーダーズカップ・ダートマイル優勝
* シービーワイルド (She Be Wild): 2009年ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ優勝

彼の今後の活躍にも目が離せません。

もう一度検索