ジュンク堂書店

ジュンク堂書店：書籍販売の大手チェーン

ジュンク堂書店は、丸善CHIホールディングスの完全子会社である株式会社丸善ジュンク堂書店が運営する、全国規模で展開する大手書店チェーンです。

店舗戦略と特徴

ジュンク堂書店は、大阪と東京にそれぞれ本店を構え、全国各地に多数の店舗を展開しています。中でも、神戸三宮店は、創業の地ではないものの、歴史が最も古い店舗として知られています。

ジュンク堂書店の最大の強みは、その充実した品揃えです。あらゆるジャンルの書籍を網羅しており、多くの書籍愛好家から高い評価を得ています。さらに、多くの店舗が1000坪を超える大型店舗であることも特徴です。梅田店、池袋本店、那覇店、札幌店などは特に大規模で、その売場面積は他の書店チェーンを圧倒しています。

一方、出店戦略としては、ターミナル駅からやや離れた立地を選ぶことも特徴です。これは、来店に強い目的意識を持つ顧客層をターゲットとしているためです。そのため、出店地域には偏りが見られます。快適な読書環境を提供するため、オープンカフェを設置したり、読書用の椅子や机を配置する店舗もあります。また、図書館のようなレイアウトで、書架を縦に並べて配置するスタイルも、ジュンク堂書店の大きな特徴です。この独自の戦略は、他の書店チェーンにも大きな影響を与えています。

2015年には、同じ丸善CHIホールディングスの傘下にある丸善書店と合併し、丸善ジュンク堂書店として新たなスタートを切りました。ただし、店舗名は「丸善」と「ジュンク堂」のままで変更はありません。

高級文房具の取り扱い

ジュンク堂書店では、神戸や大阪など一部の店舗では、ナガサワ文具センターがテナントとして出店し、万年筆などの高級文房具や手帳などを販売しています。その他の地域では、丸善との連携によって高級文房具を取り扱うケースもあります。丸善とナガサワ文具センターはそれぞれ独自の万年筆やインクを製造販売していますが、両社間の直接的な交流はありません。丸善ブランドの高級文房具は、ジュンク堂書店でも取り寄せが可能です。ただし、MARUZEN & ジュンク堂書店 梅田店など、丸善との共同店舗では、ナガサワ文具センターが文房具を担当するため、丸善オリジナルの文房具は基本的に置いていません。

社名と沿革

ジュンク堂という社名は、創業者の工藤恭孝社長の父親である工藤淳氏の名前に由来しています。様々な候補名を提案したものの、父親の承諾を得られず、最終的に父親の名前を逆さにした「淳久堂」が採用されました。

1963年、株式会社大同書房として神戸市で創業し、1976年に三宮センター街に移転、現在の社名に変更しました。その後、大型店舗を次々と展開し、全国規模の書店チェーンへと成長を遂げています。1990年代以降は、特に大型店舗の出店が加速し、日本最大級の売場面積を誇る店舗も複数存在します。また、この期間には、インターネット事業部門を分離し、子会社として株式会社HONを設立しました。

2015年の丸善との合併以降も、積極的な出店や既存店舗の改装を続け、現在も進化を続けています。数多くの店舗展開、閉鎖、移転、合併を経て現在に至るまで、その歴史は、日本の出版業界を語る上で欠かせないものとなっています。

関連会社

ジュンク堂書店は、ブックローン、キクヤ図書販売、BL出版などの関連会社を持ち、出版業界との連携を強化しています。また、海外にも展開しており、フランス・パリに「パリ・ジュンク堂書店」、台湾に「台湾淳久堂」を展開しています。

まとめ

ジュンク堂書店は、充実した品揃えと大型店舗、そして独自の店舗戦略によって、多くの書籍愛好家から支持される、日本の代表的な大手書店チェーンです。これからも、出版文化の発展に貢献していくことが期待されます。

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