ジョアン・ミランダ・デ・ソウザ・フィリョ

ジョアン・ミランダ・デ・ソウザ・フィーリョ：鉄壁のディフェンダー、その軌跡

ジョアン・ミランダ・デ・ソウザ・フィーリョ、通称ミランダは、1984年9月7日、ブラジル・パラナ州に生まれました。 卓越したディフェンス能力で、数々のクラブやブラジル代表で重要な役割を果たし、多くのタイトルを獲得した名選手です。

クラブキャリア

初期

ミランダは、コリチーバFCでキャリアをスタートさせ、2004年にプロデビュー。パラナ州選手権で優勝を経験しました。その後、フランスのFCソショーへ移籍しますが、出場機会を得られず、2006年に母国ブラジルのサンパウロFCへ復帰します。サンパウロでは、ディエゴ・ルガーノの代役として加入すると、すぐにセンターバックのポジションを確保。2007年には、リーグ戦19試合でわずか7失点という堅守を築き、チームの守備の要として活躍しました。

アトレティコ・マドリード

2011年7月、ミランダはスペインのアトレティコ・マドリードへ移籍。ディエゴ・ゴディンとのセンターバックコンビは、リーガ・エスパニョーラ屈指の堅守を誇り、UEFAヨーロッパリーグ制覇に大きく貢献しました。2012-13シーズンには、コパ・デル・レイ決勝でレアル・マドリード相手に決勝ゴールを挙げ、タイトル獲得に貢献。2013-14シーズンには、リーグ最少の26失点に抑え、アトレティコ・マドリードを18年ぶりのリーグ優勝に導きました。

UEFAチャンピオンズリーグでも、FCバルセロナやチェルシーFCといった強豪を次々と撃破し決勝に進出。決勝ではレアル・マドリードに敗れたものの、その堅守はヨーロッパ中に知れ渡りました。

アトレティコ・マドリードには2015年まで在籍し、公式戦178試合に出場。5つのタイトル獲得に貢献しました。

インテル・ミラノ

2015年7月、ミランダはイタリアのインテルナツィオナーレ・ミラノへ移籍。ジェイソン・ムリージョとのコンビで安定したディフェンスを披露し、チームの成績向上に貢献しました。2016-17シーズンからは副キャプテンを務め、チームを牽引しました。

江蘇蘇寧

2019年7月、ミランダはインテルとの契約を解除し、中国スーパーリーグの江蘇蘇寧へ移籍。新たな挑戦の場を求めました。

サンパウロFC復帰と引退

2021年3月、ミランダは古巣であるサンパウロFCへ復帰。しかし、2023年1月11日、クラブの公式Instagramを通じて現役引退を発表しました。長きにわたるプロキャリアに終止符を打ちました。

ブラジル代表

ミランダは、2007年にブラジル代表に初招集され、2009年4月1日のペルー戦で代表デビューを果たしました。2014 FIFAワールドカップではメンバー入りを逃しましたが、2015年にドゥンガ監督が再任すると代表に定着。コパ・アメリカ2015では、ネイマールの離脱後、キャプテンマークを託されました。2016年9月6日の2018W杯・南米予選のコロンビア戦では、代表初得点を記録。ブラジル代表として、FIFAコンフェデレーションズカップ2009、コパ・アメリカ2019で優勝を経験しました。

プレースタイル

ミランダは、恵まれた体格と優れた技術を兼ね備えたセンターバックでした。1対1の強さはもちろんのこと、正確なポジショニングと的確なタックルで相手の攻撃を封じ込めました。スピードや敏捷性こそ特筆すべき点ではありませんでしたが、総合的な守備能力の高さで、世界屈指のディフェンダーとして名を馳せました。

タイトル

クラブ

コリチーバFC: カンピオナート・パラナエンセ (2004)
サンパウロFC: カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA (2006, 2007, 2008)
アトレティコ・マドリード: UEFAヨーロッパリーグ (2011-12), UEFAスーパーカップ (2012), リーガ・エスパニョーラ (2013-14), コパ・デル・レイ (2012-13), スーペルコパ・デ・エスパーニャ (2014)
江蘇蘇寧: 中国サッカー・スーパーリーグ (2020)

代表

* ブラジル代表: FIFAコンフェデレーションズカップ (2009), コパ・アメリカ (2019)

ミランダは、その堅実なディフェンスで、所属クラブと代表チームに数々のタイトルをもたらしました。彼の功績は、サッカー史に長く刻まれることでしょう。

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