ジョイス・バンダ

ジョイス・ヒルダ・バンダ：マラウイ初の女性大統領

ジョイス・ヒルダ・バンダ（Joyce Hilda Banda、1950年4月12日 - ）は、マラウイの政治家であり、同国初の女性副大統領、そして女性大統領として歴史に名を刻みました。

経歴

1950年4月12日にゾンバ県のマレミア村で生まれたバンダは、ゾンバおよびマロサ選挙区選出の国民議会議員として活躍しました。女性青年地域社会サービス省大臣や、ビング・ワ・ムタリカ大統領の下で2006年6月1日から外務大臣を歴任し、2009年5月には副大統領に就任しました。

バンダは、マラウイビジネス女性協会（NABW）の設立者としても知られています。1997年には、モザンビークのジョアキン・アルベルト・シサノ大統領と共同で、NGOハンガープロジェクトから、持続可能な飢餓撲滅のためのアフリカ賞を受賞しました。また、ジョイス・バンダ財団を設立し、ブランタイヤのChimwankhunda地域を中心とした孤児の支援や、初等および中等教育の普及に力を注いでいます。

副大統領から大統領へ

2009年のマラウイ総選挙において、バンダは大統領候補のムタリカとともに民主進歩党 (DPP) から副大統領候補として出馬し、見事当選を果たしました。しかし、ムタリカとの関係は次第に悪化し、2010年には民主進歩党から追放されるという苦難も経験しました。2012年4月5日にムタリカが心臓発作で急逝したため、憲法の規定に基づき、4月7日にバンダが大統領に昇格しました。マラウイ初の女性元首の誕生は、国内外から大きな注目を集めました。

2014年5月31日に大統領を退任。

2017年7月31日、マラウイ警察当局は2013年に発覚した国庫金の大規模横領事件に関連して、バンダの逮捕状を取得しました。バンダは当時アメリカに滞在しており、広報担当者を通じて疑惑への関与を否定しています。

人物

2013年に横浜市で開催された第5回アフリカ開発会議において、国連人口基金が主催したイベント「妊産婦の健康に対する投資の効果」で、バンダは自身の出産体験を語りました。その際、出血多量で命を落としかけた経験を明かし、少女への教育投資、女性の政治参加、そしてコミュニティーの長老など男性がこの問題に関心を深める必要性を訴えました。この発言は、多くの人々に感銘を与え、女性の健康問題への意識を高めるきっかけとなりました。

ジョイス・ヒルダ・バンダは、マラウイ初の女性大統領として、そのリーダーシップと社会貢献活動を通じて、多くの人々に希望と勇気を与え続けています。

脚注・参考資料

独立行政法人 国際協力機構 国別WID情報整備調査 (マラウイ共和国)

外部リンク

Malawi Government page（英語）
* United Nations page re 1997 Africa Prize（英語）

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