ジョシュア・ピム

ジョシュア・ピムのテニス選手としての軌跡

ジョシュア・ピム（Joshua Pim, 1869年5月20日 - 1942年4月15日）は、アイルランドのウィックロー県ブレイで生まれた男子テニス選手です。彼は1890年代のウィンブルドン選手権において、男子シングルスと男子ダブルスの両部門でそれぞれ2回の優勝を成し遂げました。ピムは、その所属するアイルランドから多くの注目を集めた選手であり、よく「医師」としても知られています。彼は試合中に独特のあごひげを蓄えた姿で登場し、特にネット際でのボレー技術に長けていました。

ウィンブルドンでの出発と成績

ピムがウィンブルドン選手権で活動を開始したのは1890年で、この年の大会ではシングルスの準決勝で前年優勝のウィロビー・ハミルトンに敗れましたが、ダブルスではフランク・ストーカーと組み、優勝を果たしました。ハミルトンが1891年大会に出場できなくなると、ピムとウィルフレッド・バデリーとの間で4年連続での決勝対決が始まります。

1891年には、残念ながらシングルスでもダブルスでもバデリーに敗北し、準優勝になりました。1892年、彼はアーネスト・ルイスを破って再びバデリーとの対戦に挑むも、オールカマーズ・ファイナルでは逆転負けを喫しました。しかし、1893年に入ると、ついにバデリーを打ち破り、ウィンブルドン選手権の男子シングルスでの初優勝を果たします。この年、彼は同時にダブルスでも優勝し、単複2冠を達成することとなりました。

1894年には、再びバデリーとの決勝対決が待っていましたが、ピムは見事に勝利し、4年間の対決を「2勝2敗」という結果で締めくくりました。これが彼にとってウィンブルドンでの最後の大会となり、その後他の試合に参加することはありませんでした。

デビスカップへの参加

ピムはウィンブルドンを引退した後の1908年に、男子テニス国別対抗戦であるデビスカップにイギリス諸島の代表として参加しました。このとき彼は「ドハティー兄弟」とともに出場し、チームの一員として“Mr. X”と呼ばれました。しかし、彼は残念ながらシングルス戦で2連敗し、チームはアメリカの代表に敗北を喫しました。

選手生活後のキャリア

選手としてのキャリアを終えたジョシュア・ピムは、医師としての職業に専念しました。しかし、彼のウィンブルドンでの功績は長く語り継がれ、彼の名は今日でもテニス界で評価されています。1942年、彼はアイルランドのダブリンにて73歳で亡くなりました。彼の人生は、テニスの歴史において貴重な一章となっています。

主要成績

• - 男子シングルス：2勝（1893年・1894年）
• - 男子ダブルス：2勝（1890年・1893年）

参考文献

• - Lance Tingay, “100 Years of Wimbledon” （ウィンブルドンの100年史）
• - Martin Hedges, “The Concise Dictionary of Tennis” （コンサイス・テニス辞書）
• - Bud Collins, “Total Tennis: The Ultimate Tennis Encyclopedia”

ジョシュア・ピム - デビスカップのプロフィール (英語)

ジョシュア・ピム - 国際テニス連盟

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