ジョン・エイズラビー

ジョン・エイズラビーの生涯と業績

ジョン・エイズラビー（John Aislabie、1670年12月4日 - 1742年6月18日）は、17世紀から18世紀にかけてのイギリスの政治家であり、多くの歴史的役割を果たしました。彼は庶民院議員や財務大臣としての経歴を持ちますが、彼の名は南海泡沫事件によって特に記憶に残っています。

初期の経歴

エイズラビーは1670年、ヨークのグッドラムゲートで生まれました。彼はヘミングブラにあるヨーマン家の出身で、父ジョージは名門マロリー家との結婚によりその影響力を得ました。1687年にセント・ジョンズ・カレッジ、1692年にはトリニティ・ホールに入学し、学問に励んでいました。兄の急死により、彼はスタッドリー・ロイヤルの領地を相続し、1716年以降、庭園の改造を進め、イギリスで初めて自然風景を取り入れた造園を始めました。

政界での経歴

1695年、エイズラビーはトーリー党の一員としてリポン選挙区で庶民院議員に当選しました。その後の遂行した政治活動の中で彼の思想は変遷し、1702年にはノーサラルトン選挙区に移り、同年にはリポン市長に選出されます。彼の政治的スタンスはホイッグ党と近づき、特に財政面での影響力が増しました。

彼は1710年、トーリー党政権において海軍卿に任命されますが、その後もホイッグ党に支持を寄せ、政府に反対票を投じることが多かったため、安定した地位にはいませんでした。1714年にホイッグ党が政府に復帰すると、彼は海軍会計長官に任命され、1716年には枢密顧問官となります。1718年、サンダーランド伯爵により財務大臣に任命され、経済政策において主体的な役割を果たします。

特に1719年には南海会社による政府債務の引き受けの提案を強く支持し、議会での法案通過に貢献しました。しかし、南海会社の抱えた期待は過大であり、1720年の夏に泡沫が崩壊。エイズラビーの依存した南海会社からの利得が露見し、彼は不正行為に問われることになります。結果として、彼は1721年に辞任し、議会から追放される運命を辿りました。

晩年

その後、エイズラビーは一時的に釈放されましたが、彼の影響力は著しく減退しました。晩年は引退生活を送り、領地の造園に専念。1723年にはサリーのウェイヴァーリー修道院跡に新たな館を建設しました。彼は1742年に亡くなり、リポンに埋葬されました。息子のウィリアムは、1781年まで庶民院の議員として活動しました。

家族と私生活

エイズラビーは二度結婚しました。最初の妻はウィリアム・ローリンソンの娘で、彼らの間には子供が三人（1男2女）誕生しましたが、1701年に妻は亡くなりました。再婚した妻ジュディスとの間には子供は生まれませんでした。彼の私生活は波乱に富みつつも、土地や家族と深い関わりを持っていました。

彼の影響と評価

エイズラビーはイギリスの政治史において特に注目される存在です。彼の経歴は、成功と失敗、栄光とスキャンダルが交錯するものであり、政治の世界における人間の錯綜した側面を映し出しています。彼の死後も、彼の家族による継承が続き、エイズラビーの名は歴史に刻まれていきました。

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