ジョン・カーティン

ジョン・ジョゼフ・カーティン（John Joseph Curtin）

ジョン・ジョゼフ・カーティン（1885年1月8日 - 1945年7月5日）は、オーストラリアの政治家であり、第14代首相として知られています。性格には平和主義の信念を失わず、第二次世界大戦時にはオーストラリアの国防と外交において重要な役割を果たしました。

経歴

カーティンはビクトリア州クレスウィックで生まれ、若い頃からメルボルンで印刷工場に勤めながら勉強を続けました。彼は早くからオーストラリア労働党に参加し、1911年には労働組合の書記として活動を始めました。第一次世界大戦中には、徴兵制度に反対する「徴兵反対同盟」の書記を務めたため、3ヶ月間投獄される経験もしましたが、後に徴兵制度が廃止されたことで免訴になりました。その後、パースで「ウェストラリアン・ワーカー」の編集長を務め、1918年には下院議員に当選しました。彼は1924年の国際労働者会議に参加し、オーストラリアの代表として意見を述べました。

カーティンの平和主義は終始一貫していましたが、1935年に労働党院内総務に就任した頃から日本の軍事的脅威に備え、軍縮から軍拡へと政策を転換する必要性を唱え始めました。彼は党内の反発を受けつつも、労働党の内部調整を行い、党の地位を維持しました。

第二次世界大戦への関与

1939年、メンジーズ政権が挙国一致内閣の形成を試みた際、カーティンはこれを拒否し、全政党が参加する軍事諮問委員会への参加を選びました。1941年9月には労働党が過半数を獲得し、総督から組閣の要請を受けました。1941年12月、日本の真珠湾攻撃を受けて、カーティンは即座に日本に対する宣戦布告を行いました。

しかし、イギリス本国はオーストラリアの脅威を軽視し、オーストラリア軍を他の戦域に派遣しようとしました。カーティンはこの状況に沮喪し、オーストラリア適用が必要であると理解し、日本に対する援助をアメリカに求めました。彼はマッカーサーを支援し、国防政策において実務的な助言を仰ぎました。

カーティンは国内政策でも大胆に改革を行い、徴兵制を導入しつつも、労働党の支持を得て社会保障制度の整備を進めました。これにより、1943年の選挙で労働党はもとより多数を確保し、彼は政治的立場を一層強化しました。

戦後の政治構想と健康問題

1944年、カーティンは戦後のオーストラリアの復興と外交政策に心を砕くようになり、完全雇用と移民受け入れを推進する計画を立案しました。彼は国際連合の構築にも寄与し、同年行われたロンドン会議に参加してイギリス連邦への忠誠を表明しました。

しかし、健康問題を抱えていたカーティンは1945年4月から首相代行を任命しました。そして同年7月5日、キャンベラにて亡くなりました。彼の死後、労働党内では後継者を巡る混乱が発生しましたが、最終的には新たな首相にベン・チフリーが任命されました。

ゲームへの登用

カーティンの功績は広く認められ、ターン制ストラテジーゲーム「シヴィライゼーションVI」ではオーストラリア文明の指導者として登場しています。彼の影響力は政治の歴史を越えた形で多くの人々に記憶されています。

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