ジョン・デヴィソン

ジョン・キャロル・デヴィソン（John Carrol Davison、1843年11月19日 - 1928年10月20日）は、明治時代に日本で献身的に活動したメソジスト派の宣教師です。彼は特に、日本における讃美歌の普及と発展に多大な貢献を果たしました。

生い立ちと来日

1843年、アメリカ合衆国ニュージャージー州で、父ロバート、母メアリーの息子として生を受けました。ドルー神学校を卒業後、1873年にニューアーク年会から按手礼を受け、正式に宣教師としての道を歩み始めます。同年5月20日には、メアリー・エリザベス・スチュアートと結婚。その際、妹のメアリー・フランシス・ディヴィソンと神学校の級友ジュリアス・ソーパーの結婚式も同時に行われました。同年8月8日、デヴィソンは妻、そしてソーパー夫妻と共に日本へと渡ります。この4人はメソジスト監督教会から派遣された最初の宣教師の一員として、横浜山手60番地に一時滞在した後、長崎での宣教活動を開始しました。

日本での宣教活動

1873年8月31日、長崎に到着したデヴィソンは、精力的に宣教活動を展開します。長崎銀屋町教会を設立した他、活水学院、鎮西学院といった教育機関の創設にも深く関わりました。1874年には、メソジストとして最初の日本語讃美歌集『讃美の歌』を出版。その後、『基督教聖歌集』も刊行し、日本の教会音楽の発展に大きく貢献しました。また、元仏僧であった飛鳥賢次郎がデヴィソンの日本語教師となり、後にデヴィソンの教えに感銘を受け、洗礼を受けることになります。

さらなる活動と帰国

1877年、デヴィソンは長崎の教区長に就任。1878年には、ジョン・イングの後任として弘前の東奥義塾に赴任、その後函館へと活動拠点を移します。一時帰国を経て、1883年に横浜に赴任し、再び教区長として活動。1885年には長崎に戻り、再び教区長を務めました。1887年には沖縄を訪問し、メソジストの宣教師として初めて沖縄を訪れた人物となりました。1890年には、メソジスト讃美歌を改訂増補するなど、讃美歌の普及に尽力。その後も、長崎、東京、熊本と各地で教区長を歴任し、日本のキリスト教界に貢献しました。

引退と晩年

1909年に熊本の教区長を引退後、1915年に妻メアリーが死去。1921年に宣教師を引退し、アメリカへ帰国しました。1928年10月20日、カリフォルニア州バークレーにて生涯を閉じました。

ジョン・キャロル・デヴィソンの日本における宣教活動は、教育機関の設立や讃美歌の普及を通して、日本の近代化に大きく貢献しました。彼の功績は、今もなお日本のキリスト教界に深く刻まれています。

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