ジョン・ド・ラ・ポール (第2代サフォーク公)

第2代サフォーク公ジョン・ド・ラ・ポール：生涯とヨーク家との関係

第2代サフォーク公ジョン・ド・ラ・ポール（1442年 - 1491/92年）は、初代サフォーク公ウィリアム・ド・ラ・ポールとアリス・チョーサーの息子として生まれました。彼は「トリミング公」としても知られ、その生涯はイングランドの政局と深く関わっていました。

結婚とヨーク家との接近

ジョンの最初の結婚は1450年、マーガレット・ボーフォートとの間で行われましたが、1453年にヘンリー6世の権限によって無効となりました。その後、1458年までにヨーク公リチャードとセシリー・ネヴィルの娘であるエリザベス・オブ・ヨークと再婚しました。この結婚は、ジョンにとって大きな転換点となりました。

エリザベス・オブ・ヨークは、後のエドワード4世、ラトランド伯エドムンド、マーガレット・オブ・ヨーク、クラレンス公ジョージ、リチャード3世の兄弟であり、ジョンはヨーク派の中心人物たちと義兄弟の関係になったのです。この結婚を通じて、ジョンはヨーク家との距離を縮め、彼らの政治的な影響力を行使できるようになりました。

サフォーク公としての地位と役職

1463年、ジョンは特旨によってサフォーク公に叙せられました。また、母方の祖父から受け継いだウォリングフォード城の城主にもなりました。1472年にはガーター勲章を授与され、オックスフォード大学の総長補佐にも就任するなど、その地位と影響力を高めていきました。さらに、アイルランド総督にも任命され、政治家としてのキャリアを重ねました。

子孫

エリザベス・オブ・ヨークとの間には、少なくとも8人の子供がいました。

キャサリン（1461年頃 - 1523年） - ストートン卿ウィリアムと結婚
ジョン（1464年頃 - 1487年6月16日） - リンカーン伯
エリザベス（1466年頃 - 1489年） - モーリー卿ヘンリー・ラブルと結婚
エドムンド（1471/72年 - 1513年4月30日） - 第3代サフォーク公
リチャード（1480年 - 1525年2月24日） - 反逆を企て、パヴィアの戦いで戦死
ハンフリー - 聖職者
ウィリアム（? - 1504年1月以降） - ウィンフィールドの騎士
エドワード - リッチモンドの助祭長

これらの子供たちは、それぞれの道を歩み、イングランドの歴史に名を残しました。特に、エドムンドは第3代サフォーク公となり、リチャードは反逆者としてその生涯を終えるなど、波乱万丈な人生を送った者もいました。

ジョン・ド・ラ・ポールは、サフォーク州のウィンフィールドに埋葬されました。彼の生涯は、政略結婚、貴族としての地位、そしてヨーク家との関係を通じて、イングランドの歴史に深く刻まれています。

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