ジョン・バリー (作曲家)

ジョン・バリーについて

ジョン・バリー（John Barry）は、1933年11月3日にイギリス・ヨークで生まれた著名な作曲家です。彼は映画音楽の分野で広く知られ、その名は「007／ジェームズ・ボンド」シリーズを含む数々の作品に刻まれています。バリーは1998年に作曲家の殿堂に迎えられるほど、その才能と業績は高く評価されています。アカデミー賞を4回、ゴールデングローブ賞を5回受賞しており、彼の音楽は映画界に大きな影響を与え続けています。

幼少期と音楽の始まり

ジョン・バリーは映画館や劇場を経営する父ジャック・バリーの元で育ち、幼少期から映画に親しむ環境で成長しました。また、母親がピアニストだったこともあり、9歳の頃からピアノを独学で始めました。その後、トランペットも学び、早くも音楽に引き込まれていきました。10歳のときに音楽教育を受け、やがてロンドンの音楽学校で学びましたが、1年未満で退学を余儀なくされました。

退学後は、地方のジャズバンドで演奏をしつつ、兵役に就いて軍楽隊に所属し、音楽の技術を高めることに努めました。退役後、R&Bバンド「ジョン・バリー・セブン」を結成し、自身の音楽キャリアをスタートさせました。

映画音楽の世界への進出

1957年、EMIレコードと契約を結び、クリフ・リチャードをはじめとするアーティストのプロデュースやアレンジを手がけました。その後、映画スコアを手掛けるようになり、1959年には『狂っちゃいねえぜ（Beat Girl）』により映画音楽の世界に本格進出を果たしました。バリーは「007シリーズ」のテーマ曲の編曲でも知られ、その特異なスタイルとサウンドが高く評価されました。

彼の代表作の一つ「ロシアより愛をこめて」は、主題歌がマット・モンローによって歌われ、映画音楽としての評価を一層高めました。さらに「野生のエルザ」ではアカデミー作曲賞を受賞したほか、1972年の「フォロー・ミー」も大ヒットを記録しました。

プライベートライフ

ジョン・バリーは、生涯に渡りいくつかの結婚を経験しました。初めての妻はバーバラ・ピカードで、彼との間に一子を儲けましたが、1963年に離婚しました。その後、女優のジェーン・バーキンと結婚しましたが、これも1968年に終わりを迎えました。バリーは1978年1月、妻のローリー・バリーと結婚します。

映画作品リスト

バリーの映画音楽は数多くあり、特に007シリーズではその名を世界中に知らしめました。1962年の『007 ドクター・ノオ』から始まり、続く作品も手がけました。代表的な映画に「真夜中のカーボーイ」や「愛と哀しみの果て」などがあり、これらはアカデミー賞やゴールデングローブ賞でも評価されてきました。

最期と遺産

ジョン・バリーは特徴的なメロディラインとハーモニーで多くの映画ファンに愛され続け、2011年1月30日に心臓発作でこの世を去りました。彼の音楽は映画界において永遠の遺産として残り、今なお多くの人々に親しまれています。バリーの作品は、映画音楽の重要性や魅力を改めて気づかせるものであり、映画が持つ力を証明するものでもあるのです。

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