ジョン・レイドロー・アトキンソン

ジョン・レイドロー・アトキンソン（John Laidlaw Atkinson、1842年8月12日 - 1908年2月17日）は、アメリカン・ボードの宣教師として、明治時代の日本でキリスト教の伝道に尽力しました。

生い立ちとアメリカへの移住

アトキンソンはイギリスで生まれましたが、幼少期に父親を亡くしました。その後、叔父を頼ってアメリカ合衆国に移住し、アイオワ州で生活しました。シカゴ神学校に進学し、神学を学びました。この神学校時代には、後にアメリカン・ボードで共に日本で伝道活動を行うD・C・グリーンやJ・D・デイヴィスと出会い、親交を深めました。

日本での宣教活動

1873年、アトキンソンは宣教師として来日し、神戸を拠点に活動を開始しました。神戸では兵庫教会を設立し、牧師として教会の発展に尽力しました。また、神戸在住時には、松村介石に聖書を教えるなど、日本の知識人との交流も行いました。

アトキンソンの活動範囲は神戸にとどまらず、高知、岡山、今治、松山など、四国地方を中心に各地を巡回し、伝道活動を行いました。各地で人々にキリスト教の教えを伝え、信仰を広めることに尽力しました。

日本文化への関心と雑誌「旭光」の刊行

アトキンソンは、キリスト教の伝道活動を行う傍ら、日本の仏教や文化にも深い関心を抱いていました。その関心から、雑誌「旭光」を刊行し、自ら編集にも携わりました。この雑誌を通して、キリスト教の視点から日本の文化や社会について考察し、情報を発信しました。

死去と遺産

アトキンソンは1908年、神戸で生涯を終えました。彼の日本での宣教活動は、日本のキリスト教の発展に大きな影響を与えました。彼が設立に関わった教会や、彼から影響を受けた人々を通して、その遺産は今日まで受け継がれています。

アトキンソンは、キリスト教の伝道者としてだけでなく、日本の文化や社会に関心を寄せ、理解しようと努めた人物でした。彼の活動は、キリスト教と日本文化の交流を促進し、相互理解を深める上で重要な役割を果たしました。

参考文献

『キリスト教人名辞典』日本基督教団出版局、1988年
高橋昌郎『明治のキリスト教』吉川弘文館、2003年
守部喜雅『日本宣教の夜明け』いのちのことば社、2009年

関連項目

日本基督教団今治教会
* 日本基督教団高知教会

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