ジョーズ (ゲーム)

映画『ジョーズ』を題材としたゲームシリーズ：多様なプラットフォームとプレイ体験

1975年に公開され、世界中で大ヒットを記録した映画『ジョーズ』。そのサスペンスとスリルは、多くのゲーム開発者にもインスピレーションを与え、様々なプラットフォームで『ジョーズ』を題材としたゲームが制作されました。本稿では、これまでに発売された『ジョーズ』ゲームシリーズについて、それぞれの概要と特徴を詳しく解説します。

NES版『JAWS』(1987年)

最も初期の『ジョーズ』ゲームの一つとして、1987年にNES(海外版ファミリーコンピュータ)向けに発売された『JAWS』があります。LJNが販売し、アトラスが開発元受、ウエストン ビット エンタテインメントが開発下請けを務めた本作は、北米市場のみで販売されました。当時としては珍しい、映画の世界観を再現したアクションゲームとして注目を集めたと推測されますが、日本での発売は行われず、詳細なゲーム内容は現存する情報が限られています。

『JAWS: THE COMPUTER GAME』(1989年)

1989年には、ZX Spectrum、コモドール64、コモドール128、MSX、Amstrad CPC、アミーガ、Atari STなど、複数の家庭用コンピュータで動作する『JAWS: THE COMPUTER GAME』が登場しました。イギリスのScreen 7が販売元となり、Intelligent Designが開発を担当しました。「JAWS」「JAWS: THE COMPUTER GAME」「Tiburón」の3つのバージョンが存在しますが、ゲーム内容は同一です。その後、Alternative Software Ltd、EDOS（イギリス国内）、Erbe Software S.A.（スペイン国内）からも再発売され、ヨーロッパを中心に広くプレイされたと考えられます。こちらも日本での発売記録はありません。

『JAWS UNLEASHED』(2006年)

2006年には、PlayStation 2、Xbox、Microsoft Windows向けに『JAWS UNLEASHED』がMajesco Gamesから発売されました。本作では、プレイヤー自身がサメとなり、人間を捕食するという、従来の作品とは異なる視点で『ジョーズ』の世界を体験できるようになりました。北米、欧州、オーストラリアで発売され、サメ視点による海洋アクションゲームとして、新たなファンを獲得したと考えられます。

『JAWS ULTIMATE PREDATOR』(2011年)

最新の『ジョーズ』ゲームとして、2011年にはニンテンドー3DSとWii向けに『JAWS ULTIMATE PREDATOR』が登場しました。Majesco Gamesが発売を担当した本作では、プレイヤーは再びサメとなり、魚やアザラシ、人間を襲って捕食するという、より直接的なアクションが楽しめます。英語のみの対応でしたが、北米市場で販売され、Wiiと3DSという異なるプラットフォームで、映画『ジョーズ』の世界観を味わえる作品となりました。ただし、日本の3DSやWiiでは動作しないため、日本国内でのプレイは不可能でした。

まとめ

以上のように、『ジョーズ』を題材としたゲームは、NESから家庭用コンピュータ、そして次世代ゲーム機まで、幅広いプラットフォームで展開されてきました。それぞれの作品は時代に合わせて異なるゲーム性を取り入れ、プレイヤーに様々な『ジョーズ』体験を提供しました。しかし、日本での発売は限定的であり、多くの作品は海外でしかプレイできないという点も特徴の一つです。これらのゲームは、映画『ジョーズ』の持つサスペンスとスリルを、ゲームという表現方法を通して、世界中のゲーマーに届けてきたと言えるでしょう。

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