ジョーダン・ジマーマン

ジョーダン・ジマーマン：MLBで輝いた右腕投手の軌跡

ジョーダン・M・ジマーマン（Jordan M. Zimmermann）は、1986年5月23日、アメリカ合衆国ウィスコンシン州オーバーンデール出身の元プロ野球選手です。右投右打の投手として、MLBの舞台で活躍しました。

プロ入りとナショナルズ時代

2007年のMLBドラフト2巡目(全体67位)でワシントン・ナショナルズから指名を受け、プロとしてのキャリアをスタートさせました。2008年には、A+級とAA級で10勝3敗、防御率2.89という好成績を記録。イースタンリーグのオールスターにも選出され、将来を嘱望される存在となりました。

2009年4月20日、アトランタ・ブレーブス戦でメジャーデビューを果たし、6回2失点という内容で初勝利を挙げました。続くメッツ戦でも勝利投手となり、ナショナルズの投手としてはエクスポズ時代の1988年以来となる快挙を達成しました。しかし、同年7月に右肘の痛みを訴え、トミー・ジョン手術を受け、シーズンを終えることとなりました。2010年8月にはメジャー復帰を果たしました。

2011年5月6日のマーリンズ戦では、MLB史上42人目の三者連続三球三振を達成。この年は投球制限がありましたが、防御率3.18という好成績を残しました。2012年には先発ローテーションに定着し、12勝を挙げるなど飛躍の年となりました。2013年には、リーグトップタイとなる19勝を挙げ、最多勝のタイトルを獲得。オールスターゲームにも選出されました。2014年には、ノーヒットノーランを達成し、サイ・ヤング賞の投票で5位に入りました。

2015年は4年連続2桁勝利を記録しましたが、オフにFAとなりました。

タイガース時代

2015年11月30日、デトロイト・タイガースと5年総額1億1000万ドルという大型契約を結びました。これは、トミー・ジョン手術経験者としては史上初の1億ドル超えの契約でした。2016年4月にはピッチャー・オブ・ザ・マンスに選出されましたが、その後は調子を落とし、故障にも苦しみました。2017年5月23日のアストロズ戦で通算1000奪三振を達成。2018年には自身初の開幕投手を務めました。2019年は右肘の故障に苦しみ、不本意なシーズンとなりました。2020年は3試合に登板し、オフにFAとなりました。

ブルワーズ時代と引退

2021年2月9日、ミルウォーキー・ブルワーズとマイナー契約を結びましたが、開幕ロースター入りは叶わず、現役引退を決意。しかし、チームの事情によりメジャー契約を打診され、引退を撤回。2試合に登板した後、再び現役引退を表明しました。

選手としての特徴

フォーシーム、ツーシーム、スライダー、カーブ、チェンジアップなど多彩な球種を操りました。特にフォーシームとスライダーを主体とした投球スタイルが特徴でした。

人物

愛称は「JZ」。チームメイトであったライアン・ジマーマンとの関係をよく尋ねられたそうですが、血縁関係はありません。

詳細情報

タイトル
最多勝利：1回（2013年）
表彰
ピッチャー・オブ・ザ・マンス：2回（2012年7月、2016年4月）
プレイヤー・オブ・ザ・ウィーク：2回
記録
MLBオールスターゲーム選出：2回（2013年 - 2014年）
ノーヒットノーラン：1回（2014年9月28日）
三者連続三球三振：1回（2011年5月6日）
開幕投手：2回（2018、2019年）
背番号
27（2009年 - 2021年）

ジョーダン・ジマーマンは、その実力と人柄で多くのファンを魅了し、MLBの歴史に名を刻みました。

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