ジョー・ヒッグス

ジョー・ヒッグス（1940年6月3日 - 1999年12月18日）は、ジャマイカの音楽シーンに多大な影響を与えた人物です。彼は、トレンチタウンでジミー・クリフ、ボブ・マーリーといった後のレゲエ界を牽引するアーティストたちに音楽を教え、「レゲエの父」として知られています。

1960年代のスカ全盛期には、ロイ・ウィルソンとのデュオ「ヒッグス&ウィルソン」として名を馳せました。彼らの楽曲はジャマイカ国内で大きな人気を博し、初期のジャマイカ音楽の発展に貢献しました。また、ボブ・マーリー率いるウェイラーズのメンバーに音楽を指導したことは、彼の音楽家としての才能と教育者としての手腕を示すものです。

代表曲としては、『There's a reward』が挙げられます。また、『Stepping Razor』はピーター・トッシュによってカバーされ、広く知られるようになりました。

経歴

ジョー・ヒッグスは1940年、ジャマイカのキングストンで生まれました。

1958年、ロイ・ウィルソンと共に「ヒッグス＆ウィルソン」を結成。
1959年、エドワード・シアガのWIRLレーベルから『Manny Oh』でデビュー。この楽曲はジャマイカ国内で2万5千枚を超えるセールスを記録し、ジャマイカ音楽産業における初期のヒット曲の一つとなりました。
1962年、ソロに転向。この頃からトレンチタウンで、ジミー・クリフ、ボブ・マーリー、バニー・ウェイラー、ピーター・トッシュ、デリック・ハリオット、ジュディ・モワット、ウェイリング・ソウルズらに音楽を教え始めました。彼の指導は、多くの才能あるミュージシャンを育成し、レゲエ音楽の発展に大きく寄与しました。
1973年、自身のレーベルElevationからリリースした『Invitation to Jamaica』が、ジャマイカ政府観光局主催の楽曲コンテストで優勝。同年には、ウェイラーズのアメリカツアーにバニー・ウェイラーの代理として参加しました。
1975年、自身のレーベルGrounationよりアルバム『Life of Contradiction』を発表。
1994年には、レゲエ・ジャパンスプラッシュで来日公演を行い、日本のファンを魅了しました。
1999年12月18日、癌によりこの世を去りました。
2007年、彼の生前の功績を称え、ジョー・ヒッグス音楽賞（Joe Higgs Music Award）が設立されました。

ジョー・ヒッグスの音楽と教育への情熱は、多くの人々に影響を与え、ジャマイカ音楽史における重要な存在として記憶されています。

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