ジンバブエ鳥

ジンバブエ鳥：国の象徴

ジンバブエ鳥は、ジンバブエの国章として知られ、同国のアイデンティティを象徴する重要な存在です。その姿は、ジンバブエおよびローデシアの国旗や紋章、かつてのローデシア・ドルにも描かれていました。

起源：グレート・ジンバブエ遺跡

ジンバブエ鳥の起源は、ショナ族の祖先が築いたグレート・ジンバブエ遺跡に遡ります。この遺跡は、11世紀頃から約300年間ショナ族によって居住されていました。広大な敷地面積を誇り、サハラ砂漠以南では最大級の古代石造建造物として知られています。

遺跡から発見された鳥の彫刻が、ジンバブエ鳥の原型と考えられています。高さ約40センチメートルのこの彫刻は、高さ90センチメートルほどの柱の頂に据えられており、かつては都市内部の壁やモノリスに設置されていました。これらの彫刻はグレート・ジンバブエ遺跡特有のものであり、他の場所では発見されていません。

鳥の種類については、ダルマワシやサンショクウミワシであるという説が有力ですが、特定には至っていません。

文化的な意味合い

ジンバブエ鳥の解釈には諸説あります。新しい王の即位を記念して順番に建てられたという説や、創造神ムワリの使い、あるいはショナ族のトーテムであるフィッシュイーグルを表しているという説もあります。

1924年以来、ジンバブエ鳥はジンバブエとその前身である南ローデシアのシンボルとして使用されてきました。南ローデシアの紋章にデザインされたのを皮切りに、ローデシア・ニヤサランド連邦の紙幣や硬貨、ローデシアの国旗にも描かれました。現在もジンバブエの国旗や州のシンボルとして、その姿を見ることができます。

ジンバブエ鳥は、単なる国のシンボルにとどまらず、ジンバブエの歴史、文化、そして国民のアイデンティティを象徴する存在として、深く根付いているのです。

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