スイスキリスト教民主党

スイスキリスト教民主党：歴史と綱領

スイスキリスト教民主党（Christlichdemokratische Volkspartei, CVP）は、かつてスイスに存在した中道およびキリスト教民主主義を掲げる政党でした。欧州人民党（EPP）および中道民主インターナショナル（CDI）に加盟していました。

2021年1月1日、スイス保守民主党（BDP）と合併し、中央党（Die Mitte）として新たなスタートを切りました。ただし、各州の支部がこの合併に倣うか、あるいはキリスト教民主党として存続するかは、それぞれの判断に委ねられています。

歴史

そのルーツは、1912年に発足したスイスカトリック保守党に遡ります。冷戦時代には、連邦議会で最大会派を形成するなど、政治的な追い風を受け、党勢はピークを迎えました。

1957年には、保守キリスト教社会人民党に改名。さらに1970年には、現在の党名であるスイスキリスト教民主党へと名称を変更しました。

1970年代には、カトリック教徒の減少という社会的な変化が見られましたが、依然として安定した支持基盤を維持していました。

しかし、1980年代に入ると、党所属の政治家による離党が相次ぎ、支持基盤も徐々に衰退。連邦議会選挙では議席を減らし続けるという苦境に立たされました。

1990年代以降は、これまでスイスキリスト教民主党を支持していた保守層の票が、スイス国民党（SVP）へと流れる傾向が顕著になりました。

そして2021年1月1日、スイス保守民主党との合併を経て、中央党として発展的に解消しました。

綱領

綱領において、スイスキリスト教民主党は自らを「中道主義」と位置づけていました。自由主義と社会正義の強化を結びつけ、社会的な市場経済を促進することを目標としていました。

スイスキリスト教民主党は、長年にわたりスイスの政治において重要な役割を果たしてきた政党です。その解散は、スイスの政党政治における勢力図の変化を示す出来事と言えるでしょう。

中央党としての今後の活動が注目されます。

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