スウィート・エモーション (エアロスミスの曲)

スウィート・エモーション (Sweet Emotion)

エアロスミスの楽曲「スウィート・エモーション」は、1975年4月にアルバム『闇夜のヘヴィ・ロック』からのシングルとしてリリースされ、バンドのブレイクスルーのきっかけとなった重要な一曲です。スティーヴン・タイラーとトム・ハミルトンによって作曲され、ジャック・ダグラスのプロデュースにより、レコード・プラント・スタジオでレコーディングされました。

ヒットと影響

「スウィート・エモーション」は、Billboard Hot 100で36位を記録し、エアロスミスにとって初のトップ40ヒットとなりました。この曲の成功を受けて、彼らは初期のシングル「ドリーム・オン」（1973年）を再リリースし、それが6位の大ヒットとなり、バンドにとって1970年代で最高のチャートポジションを記録しました。

現代においても、「スウィート・エモーション」はデジタルダウンロードで300万以上を売り上げ、その人気は衰えていません。『ローリング・ストーン』誌のオールタイム・グレイテスト・ソング500では416位にランクインしています。

スティーヴン・タイラーによれば、歌詞の一部はジョー・ペリーの当時の妻にインスパイアされたとのことです。邦題は「やりたい気持ち」とされています。

参加ミュージシャン

スティーヴン・タイラー – リード・ボーカル, マラカス, ヴィブラスラップ
ジョー・ペリー – リード・ギター, トーク・ボックス, バッキング・ボーカル
ブラッド・ウィットフォード – リズム・ギター
トム・ハミルトン – ベース
ジョーイ・クレイマー – ドラムス
ジェイ・メシーナ – マリンバ

再リリース

1991年には、デイビット・セナーによるリミックスが施されたシングルが再リリースされました。このバージョンはMainstream Rock Tracksチャートで36位、イギリスで74位を記録しましたが、同年にリリースされたボックスセット『Pandora's Box』には収録されませんでした。しかし、1998年の映画『アルマゲドン』のサウンドトラックには、このリミックスバージョンが収録されています。

再リリース版のために、マーティ・カルナー監督によるミュージックビデオが制作され、自称26歳の少年とテレフォンセックスオペレーターの会話が展開される内容となっています。

他のアーティストへの影響

1997年には、相川七瀬が織田哲郎との共作で「Sweet Emotion」という曲を発表し、ヒットさせました。この曲名はエアロスミスの楽曲から影響を受けています。

相川七瀬のプロデューサーであった布袋寅泰も、自身のソロ作品「BEAT EMOTION」（1991年）やBOØWY時代のアルバム『BEAT EMOTION』（1986年）で「Emotion」という言葉を使用しています。布袋は過去にエアロスミスのアルバム『闇夜のヘヴィ・ロック』をよくコピーしていたことが、月刊『Player』の記事で語られています。

「スウィート・エモーション」は、エアロスミスの代表曲としてだけでなく、その後の音楽シーンにも大きな影響を与えた楽曲として、広く認知されています。

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