スウィート・トロント

スウィート・トロント

『スウィート・トロント』（Sweet Toronto）は、1971年にリリースされたジョン・レノン率いるプラスティック・オノ・バンドのライブ映像作品です。この作品は、1969年9月13日にカナダのトロントで行われた伝説的な音楽イベント『トロント・ロックンロール・リバイバル』の模様を捉えています。監督を務めたのはD・A・ペネベイカーで、彼の手腕により、当時の熱気と雰囲気がしっかりと再現されています。

トロント・ロックンロール・リバイバルの概要

1969年9月13日、カナダのトロント大学にあるバーシティ・スタジアムで行われた『トロント・ロックンロール・リバイバル』は、歴史に名を刻む屋外ロックコンサートとして知られています。このイベントには、ボ・ディドリーやジェリー・リー・ルイス、チャック・ベリー、リトル・リチャードなど、名だたるアーティストがラインナップされており、全12時間という長丁場のコンサートとなりました。

特に、夕方の時間帯にプラスティック・オノ・バンドが登場し、観客の心をつかむパフォーマンスを繰り広げました。バンドのメンバーは、ギターとボーカルのレノン、ボーカルのオノ・ヨーコ、エレクトリック・ギターのエリック・クラプトン、ベースのクラウス・フォアマン、ドラムのアラン・ホワイトが参加しており、この日は彼らのデビューライブでもありました。

ライブセットリスト

スウィート・トロントでは、以下の楽曲が演奏されました：

• - イントロダクション〜イマジン
• - ヘイ・ボ・ディドリー（ボ・ディドリー）
• - ハウンド・ドッグ（ジェリー・リー・ルイス）
• - ジョニー・B.グッド（チャック・ベリー）
• - ルシール（リトル・リチャード）
• - ブルー・スウェード・シューズ（プラスティック・オノ・バンド）
• - マネー（プラスティック・オノ・バンド）
• - ディジー・ミス・リジー（プラスティック・オノ・バンド）
• - ヤー・ブルース（プラスティック・オノ・バンド）
• - コールド・ターキー（プラスティック・オノ・バンド）
• - 平和を我等に（プラスティック・オノ・バンド）
• - 京子ちゃん心配しないで（ドント・ウォリー・キョーコ）（プラスティック・オノ・バンド）
• - ジョン・ジョン（プラスティック・オノ・バンド）

特に印象的なのは、オープニングの「イマジン」によるメッセージ性と、「平和を我等に」に込められたレノンの願いです。これらの楽曲は、当時の社会情勢ともリンクしており、多くの人々の共感を呼ぶ内容になっています。

日本版のリリース

この作品は、2007年12月5日にコロムビアミュージックエンタテインメントよりリマスターされ、DVDとして『スウィート・トロント〜プラスティック・オノ・バンドfeat.エリック・クラプトン』が発売されました。新たな技術で甦らせた映像は、多くのファンに喜ばれています。

まとめ

『スウィート・トロント』は、1960年代のロックの潮流や、ジョン・レノンの音楽的活動を理解するための重要な作品であり、このライブ映像を通じてその時代のエネルギーやメッセージを感じ取ることができます。プラスティック・オノ・バンドのパフォーマンスは、今なお色褪せることのない魅力を持っています。

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