スウィート75

スウィート75（Sweet 75）

スウィート75は、ニルヴァーナの解散後、1995年にクリス・ノヴォセリックとイヴァ・ラス・ヴェガスによって設立されたバンドです。彼らは、独自の音楽スタイルでインディー・ロックのシーンに新風を吹き込みましたが、2000年には解散しました。

バンドの誕生

1994年のニルヴァーナ解散後、クリス・ノヴォセリックは新たな音楽プロジェクトとしてスウィート75を始めることになります。そのきっかけは、彼の妻が彼の誕生日パーティーで雇ったベネズエラ出身のストリートシンガー、イヴァ・ラス・ヴェガスとの出会いでした。ノヴォセリックは、彼女のボーカルをフィーチャーしたアルバムを制作する予定でしたが、共に曲作りを進めるうちにスウィート75の結成に至りました。

メンバーには、ドラムにボビ・ロア、後にビル・リーフリンが加入。1995年から本格的なライブ活動を始め、ゲフィン・レコードとの契約を結びました。1996年には、過去のライブ音源を収録した海賊盤がリリースされ、徐々にその名を知られるようになりました。

アルバムと音楽スタイル

1997年に彼らは、セルフタイトルのデビュー・アルバムを発表します。このアルバムには、R.E.M.のピーター・バックやアニサ・ロメロといったゲストミュージシャンが参加し、多様な音楽スタイルが融合された内容となっています。アルバムは、インディー・ロックやヘヴィ・ロック、メキシコの音楽、ラウンジ、カントリーといったジャンルの要素が見られる作品であり、聴く者に新しい響きを提供しました。

オーストラリアでは、「Lay Me Down」がシングルとしてリリースされ、アルバムのトラックと共に未発表曲も収録されていました。しかし、アルバムは商業的に大きな成功を収めることはなく、リリーフィンの交代やメンバー間の隙間を生む要因となります。

解散とその後

1997年にはアダム・ウェイドがメンバーから離れ、その後しばらくしてグループは活動を停止。リーフリンが復帰し、2枚目のアルバムのデモ録音が行われましたが、ノヴォセリックとリーフリンが新プロジェクトに取り組むことになり、バンドは再び分裂。2000年には「創造的な方向性の違い」として、スウィート75は解散を発表しました。

メンバー概要

• - クリス・ノヴォセリック (Krist Novoselic) - ギター、ベース、アコーディオン
• - イヴァ・ラス・ヴェガス (Yva Las Vegass) - ベース、ボーカル
• - ボビ・ロア (Bobi Lore) - ドラム
• - ビル・リーフリン (Bill Rieflin) - ドラム
• - アダム・ウェイド (Adam Wade) - ドラム
• - ジーナ・メインウォール (Gina Mainwal) - ドラム

ディスコグラフィ

アルバム

• - 『スウィート75』 - Sweet 75 (1997年、DGC)

シングル

• - "Lay Me Down" (1997年)

スウィート75は、ニルヴァーナ解散後の音楽的な影響を受けながらも独自の道を歩んだバンドであり、その活動は短期間ではありましたが、音楽シーンにおいて忘れられない足跡を残しています。

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