スカルノ・ハッタ国際空港

スカルノ・ハッタ国際[[空港]]

スカルノ・ハッタ国際[[空港]]は、インドネシアの首都ジャカルタの郊外、バンテン州タンゲランに位置する国際[[空港]]です。空港コードはCGK/WIIIで、インドネシアの空の玄関口として重要な役割を担っています。

概要

1980年代、ジャカルタにはハリム・ペルダナクスマ[[国際[[空港]]]]とクマヨラン空港という2つの空港が存在していましたが、経済成長に伴う航空需要の増加に対応できなくなり、新たな大型空港の建設が急務となりました。1985年3月1日、ジャカルタ中心部から約20km西に位置する1800haの広大な敷地に、スカルノ・ハッタ国際[[空港]]が開港しました。これにより、クマヨラン空港は閉鎖され、その跡地は住宅地やゴルフ場へと変わりました。

空港の名前は、インドネシアの独立に貢献した初代大統領スカルノと副大統領モハマッド・ハッタに由来します。命名したのは、スカルノから権力を奪った第2代大統領スハルトです。また、IATAコードのCGKは、近隣のチェンカレン地区にちなんでおり、地元では「チェンカレン空港」とも呼ばれています。なお、空港の所在地はタンゲラン市です。

2013年には、年間利用者数が6000万人を突破し、世界で10番目に旅客数の多い空港となりました。これは南半球では最大の数値です。また、シンガポール路線は、世界で3番目に利用客数が多い国際線路線となっています。

空港の運営は、インドネシア運輸省傘下のPT Angkasa Pura IIが行っており、ガルーダ・インドネシア航空をはじめとするインドネシアの主要な航空会社の拠点となっています。

拡張計画

開港当初、年間利用客数は2000万人と想定されていましたが、実際の利用客数はそれを大幅に上回っています。このため、空港のキャパシティを拡大するため、既存ターミナルの改修や新ターミナルの建設、ターミナル間の移動手段の整備などが進められています。このプロジェクトは2011年に開始され、総事業費は1500億円と推定されています。

施設・設備

滑走路

空港には現在、2本の平行滑走路があります。第1滑走路は07R/25Lで、長さ3,660m、幅60m、南側に位置しています。第2滑走路は07L/25Rで、長さ3,600m、幅60m、北側に位置しています。両滑走路にはILSが設置されています。さらに、第3滑走路の建設も計画されており、4兆ルピア（約370億円）の予算が投じられる予定です。

ターミナルビル

空港には、ターミナル1、ターミナル2、ターミナル3、そして貨物ターミナルがあります。各旅客ターミナルに入るには、セキュリティチェックを受ける必要があります。

ターミナル1とターミナル2は、シャルル・ド・ゴール空港の設計で知られる建築家ポール・アンドリューが設計を担当しました。ジャワ島の伝統的な建築様式を取り入れたデザインが特徴で、1995年にはアーガー・ハーン建築賞を受賞しています。

各旅客ターミナルは、約1km程度離れています。ターミナル間の移動には、スカイトレインや無料シャトルバスが利用できます。

ターミナル1

1985年に完成したターミナル1は、床面積142,730m2の半円形の建物で、3つのユニット（1A、1B、1C）に分かれています。各ユニットには7つのゲートがあります。開港当初は国際線と国内線の両方を扱っていましたが、現在は国内線専用となっています。

ターミナル2

1991年に完成したターミナル2は、床面積135,459m2で、ターミナル1と同様の半円形デザインですが、若干半径が小さくなっています。こちらも3つのユニット（2D、2E、2F）に分かれており、各ユニットには7つのゲートがあります。各ユニットは連結されており、出発階と到着階が分かれています。ターミナル2Fは、格安航空会社の国際線が利用しています。

ターミナル3

ターミナル3は、スキポール空港公団によって設計され、近代的なデザインが特徴です。2009年にサテライト部分が先行開業し、LCC専用ターミナルとして利用されていましたが、ターミナル3アルティメットの開業に伴い、改修工事が行われ、サテライトの一部となりました。ターミナル3アルティメットは、2016年8月9日に一部開業し、ガルーダ・インドネシア航空の全ての国際線が移転しました。また、スカイチーム加盟航空会社もターミナル2から移転しています。2018年に全面開業し、ターミナル内には移動用電動カートが導入されています。ターミナル3の案内看板には、中国語と日本語の表記もあります。

貨物ターミナル

貨物ターミナルは、国内線用、輸入用、輸出用の3つのターミナルで構成されています。老朽化が進んでおり、将来的にターミナル2の西側に移転する計画があります。

その他の施設

ターミナル2内にはジャカルタ・エアポート・ホテルがあり、空港周辺にも複数のホテルがあります。また、敷地内にはゴルフ場もあります。

就航航空会社と就航都市

複数の航空会社が、国内外の様々な都市へ就航しています。（詳細な就航航空会社と都市のリストは省略）

利用状況

近年の経済成長に伴い、空港の利用者数は急増しています。2012年には、利用者数において世界第9位、東南アジア第1位、南半球第1位となりました。

アクセス

各ターミナルとスカルノ・ハッタ国際[[空港]]駅は、スカイトレインで結ばれています。また、ターミナル間の無料シャトルバスも24時間運行しています。

鉄道

2018年1月に、空港駅からKRLジャボタベック タンゲラン線バトゥ・チェペル駅までの支線が開業しました。空港駅からは、マンガライ駅まで運行しており、途中、バトゥ・チェペル駅、デュリ駅、BNIシティ駅に停車します。以前はブカシ駅へも運行されていましたが、現在はマンガライ駅までの運行となっています。将来的にジャカルタ・コタ駅方面への運行も予定されています。

バス

DAMRI Airport ShuttlesやBig Bird Airport Shuttleなど、複数のバス会社がジャカルタ市内や周辺都市への路線を運行しています。ジャカルタ市内の主要ホテルからも、空港までのバスが運行されています。

タクシー

Blue BirdやExpressなど、約10社のタクシー会社が利用可能です。タクシー会社ごとに配車カウンターや乗車場所が異なります。料金は120,000〜180,000ルピア程度で、高速道路料金が別途必要です。

事故

過去に、当空港周辺では2件の重大な航空事故が発生しています。

2018年10月29日、ライオンエア610便が離陸直後に墜落し、乗員乗客全員が死亡しました。
2021年1月9日、スリウィジャヤ航空182便が離陸後に消息不明となり、乗客乗員が死亡しました。

脚注

（経済産業省の報告書へのリンク）

外部リンク

スカルノ・ハッタ国際[[空港]] 公式サイト
* PT Angkasa Pura II 公式サイト

もう一度検索