スクワートルスクワート

スクワートルスクワート：アメリカから日本へ、そして伝説へ

スクワートルスクワートは、アメリカ合衆国で生まれ育った競走馬です。その名前は、人気ゲーム『ポケットモンスター』のキャラクター「ゼニガメ」の英語名に由来しています。2000年4月、サンタアニタ競馬場でデビュー。初戦こそ4着に終わりましたが、その後はめきめきと頭角を現し、2歳シーズンには8戦5勝という優秀な成績を残しました。

3歳となった2001年は、短距離路線に挑戦。8月にはキングズビショップステークスでG1競走初制覇を成し遂げます。続くヴォスバーグステークスで2着と好走した後、ブリーダーズカップ・スプリントに出走。強豪が揃う中、見事優勝。同年のエクリプス賞チャンピオンスプリンターにも輝き、その名を世界に知らしめました。

しかし、翌2002年は、ドバイゴールデンシャヒーンを目標に調整を進めていたものの、左前脚の故障により長期休養を余儀なくされます。復帰後も思うような結果が出ず、2002年9月のフォアゴーハンデキャップを最後に引退しました。

華々しい現役時代を終えたスクワートルスクワートは、日本軽種馬協会（JBBA）に購入され、日本へ渡り種牡馬となりました。2003年から種付けを開始し、JBBAが管理する種馬場を転々としつつ、その才能を次世代へと繋いでいきました。特に九州種馬場での繋養中には、多くの優秀な九州産馬を輩出、九州地方の生産者からの高い評価を得ていました。2016年には再び九州種馬場に移動し、その貢献はさらに大きくなりました。

スクワートルスクワートの産駒は、長年にわたって活躍を続けました。そして、2021年、待望のJRA重賞勝ち馬が誕生します。15世代目産駒となるヨカヨカが北九州記念（GIII）を制覇したのです。この15世代という期間は、平地・障害競走を含めてもJRA重賞勝利種牡馬となった世代数としては異例の記録であり、スクワートルスクワートの類まれな能力と、長きに渡る活躍を証明するものです。

代表的な産駒には、シャウトライン（2009年 バーデンバーデンカップ）、ジェイケイセラヴィ（2009年 福島民友カップ）、シーアクロス（2012年 福山スプリントカップ）、メッサーシュミット（2007年 ひまわり賞）、エフェクト（2014年 ひまわり賞）、クリノヤクマン（2015年 たんぽぽ賞）、キリシマオジョウ（2015年 ひまわり賞）、そしてヨカヨカ（2021年 北九州記念、2020年 フェニックス賞、ひまわり賞）などがいます。

26歳となった2024年、長きに渡る種牡馬生活に幕を閉じました。その功績を称えられ、静内種馬場に移動し、功労馬として余生を過ごすこととなりました。アメリカで活躍した競走馬として、そして日本で多くの優秀な産駒を残した種牡馬として、スクワートルスクワートの名は、競馬史に長く刻まれることでしょう。スクワートルスクワートの血を受け継ぐ馬たちが、これからも競馬界を盛り上げてくれることを期待しましょう。

もう一度検索