スズキ・カバト

スズキ・カバトの生涯とボクシングキャリア

スズキ・カバト（本名：ノリト・カバト）は、1968年10月3日にフィリピンのレイテ島で生まれ、2007年2月24日に急性心不全で亡くなった元プロボクサーです。彼は1994年に新日本大阪ジムに所属し、第43代日本フライ級王者として知られています。「スズキ」というリングネームは、ジムの会長である鈴木氏に由来しています。彼のボクシング人生は、数多くの挑戦と成長に満ちたものでした。

来歴

カバトは、1988年12月22日に東京でプロデビューを果たします。プロとしての最初の5年間は、日本国内に留まらず、タイや韓国でも頻繁に試合を行い、経験を積んでいきました。特に1993年12月にはフィリピンのフライ級王者ダン・ニエテスとの対戦がありましたが、そこで2回TKO負けを喫し、王座獲得には届きませんでした。

1994年には、井岡弘樹のスパーリングパートナーとして活動し、鈴木会長に見出されて新日本大阪ジムに所属することになります。これにより、彼は日本を拠点に本格的なボクシングキャリアを進めることになります。

1996年11月18日、後楽園ホールで行われた日本フライ級王座決定戦で、重安栄二選手に挑み、7回の攻防の末に負傷判定勝ちを収め、遂に王者に輝きました。この試合でのカバトは、過去に傷めた拳の影響を抱えたままであり、独自のカウンタースタイルが印象的でした。

防衛戦の成功とその後

王座獲得後、カバトは防衛戦に成功を収めていきます。1997年4月5日には徳山昌守選手との試合で初防衛に成功し、その後も柳光和博選手、セレス小林選手との対戦を経て、合計で6回の防衛を誇ります。特に彼は1998年4月4日に行われたセレス小林選手との再戦を10回判定勝ちで乗り越え、5度目の防衛を達成しました。しかし、ボクシング人生は常に成功ばかりではありません。1998年9月30日、再度セレス小林選手と対戦し、10回判定負けを喫し、王座を失ってしまいます。

ボクシングキャリアの最後は、1999年10月15日、韓国の趙正路選手との試合でTKO勝ちを収める形で幕を閉じました。その後、彼はボクシングから身を引きました。

プロボクシング成績とタイトル

スズキ・カバトのプロボクシング戦績は、62試合に出場し、38勝（うち17KO）19敗5分という非常に多くの試合を経験しています。また、彼は第43代日本フライ級王座を保持し、6回の防衛を果たしました。

最期の時

スズキ・カバトは、ボクシングの世界で多くのファンに愛された選手でしたが、急性心不全により38歳という若さで他界しました。彼の豊かな戦歴とボクシングへの情熱は、多くの人々に記憶され続けています。カバト選手の生涯は、逆境に立ち向かう姿勢と情熱を持ったアスリートの象徴でもあります。

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