スズキ・GSR

スズキGSRシリーズ：多様なモデルと歴史

スズキのオートバイラインナップの中でも人気を誇るGSRシリーズ。ネイキッドモデルを中心に、様々な排気量のバイクが展開されてきました。本記事では、GSRシリーズの歴史と各モデルの特徴を詳しく解説します。

GSR400：スポーティなネイキッド

2006年に発売されたGSR400は、スズキのフラッグシップスーパースポーツ「GSX-R600」をベースとしたエンジンを搭載したネイキッドモデルです。400ccクラス初となるフューエルインジェクションシステムを採用し、力強い走りを実現。アルミツインスパーフレームや、リッターバイクと同等のワイドラジアルタイヤを装備するなど、高い走行性能を誇りました。

初期モデルは排出ガス規制に対応しておらず、2008年に生産終了。しかし、翌年には規制に対応した新型が発売され、最高出力は61psに向上しました。その後、2017年に平成28年排出ガス規制への対応が難しくなったため、生産が終了しました。

GSR600：グローバルモデル

日本国外向けのモデルとして2005年に発表されたGSR600は、GSR400と車体デザインを共有しながらも、よりパワフルなGSX-R600ベースのエンジンを搭載。最高出力は97psを達成しました。東京モーターショーにも出展され、海外市場で人気を博しました。

GSR250シリーズ：幅広いニーズに対応

スズキの中国法人によって開発されたGW250が好評を博し、グローバルモデルとして展開されたのがGSR250です。2012年に日本で発売され、扱いやすい248cc並列2気筒エンジンと、B-KINGを彷彿とさせるスタイリッシュなデザインが特徴です。

その後、ツーリング仕様のGSR250Sとフルカウル仕様のGSR250Fが追加され、ユーザーのニーズに応えるバリエーションが展開されました。しかし、これらのモデルも2017年に生産終了となりました。

GSR750：国内ナナハン市場への挑戦

2010年に発表されたGSR750は、GSR600をベースにフルモデルチェンジされたモデルです。GSX-R750のエンジンを改良し、低中速トルクを向上。倒立フロントフォークを採用するなど、スポーティな走りを追求しました。

2013年には日本国内向けにGSR750 ABSが発売。100psを超える出力と優れた燃費性能を両立しました。しかし、北米市場ではGSX-S750にモデルチェンジされたため、2017年に日本国内での生産が終了しました。

GSR125：台湾市場向けのスクーター

台湾スズキが製造するGSR125は、上記モデルとは異なるスクーターです。「Rの魂」というキャッチコピーの通り、アドレスV125と同等のエンジンを搭載しています。初期はキャブレター仕様でしたが、後にフューエルインジェクション仕様に変更されました。

まとめ

GSRシリーズは、それぞれの排気量で異なる魅力を持つモデルがラインナップされ、スズキの技術力の高さを示すシリーズでした。残念ながら、現在は生産終了していますが、各モデルは多くのライダーに愛され、スズキの歴史に名を刻んでいます。それぞれのモデルの個性と、生産終了に至った背景などを理解することで、より深くスズキGSRシリーズの魅力を堪能できるでしょう。

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